SNS、マスメディアの両方で、視覚に訴える図表がますます多用されるようになっています。またネット社会において情報の真偽を見極めることの重要性は高まる一方で、フェイクニュース、ファクトチェックといった言葉が一般化するまでになりました。
『グラフのウソを見破る技術――マイアミ大学ビジュアル・ジャーナリズム講座』はグラフに潜む意図的な、あるいは意図しない「ウソ」を見破る方法についての、一般読者向けの解説書です。フェイクニュースの時代のタイムリーな内容と言えます。マイアミ大学教授が書いたグラフと統計を正しく理解するのに必要な基礎知識を教える教科書的な面と、インフォグラフィックスの世界的プロが書いた情報のリテラシーに関する今日的なエキサイティングな読み物の側面をコンパクトに兼ね備えています。
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著者;マイアミ大学 アルベルト・カイロ教授からのメッセージ
■1枚のグラフは1000の言葉に値する(ただし、その読み方をしっていれば…)
私たちが日々、テレビや新聞、ソーシャルメディア、教科書、広告を通じて目にする表やグラフ、地図、図版の数々が、どのようにして私たちをだましているか。これは、そのことにまつわる本だ。
グラフは、たとえ悪意を持って作られていなくても、誤解を招くことがある。しかし、グラフは真実を伝えることもできる。デザインの良いグラフには力がある。対話を可能にする。私たちに透視能力を宿らせ、複雑で膨大なデータの中身を見通せるようにしてくれる。私たちが生きていく中で出くわす数字の背後から、隠れたパターンや傾向を見つけ出す手段として、グラフはしばしばうってつけだ。
しかしそのためには、細心の注意を持ってグラフを見る習慣を身につける必要がある。まるでイラストのように、グラフを単に見るのではなく、読み、正しく解釈する方法を学ばなければならない。
どうすればより良いグラフの読み手になれるのか、本書で始めよう。
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■さまざまなアプローチのさまざまな形式のグラフが登場します!
こんな入門書はこれまでなかった!
【目次】
プロローグ 世界はグラフでとミスリードであふれている
序章 毎日、グラフにだまされる私たち
第1章 だまされないためのグラフ・リテラシー入門
第2章 ひどいデザインでだますグラフ
第3章 怪しいデータでだますグラフ
第4章 不適切なデータでだますグラフ
第5章 不確実性を隠してだますグラフ
第6章 誤解を招くパターンでだますグラフ
終章 グラフで自分(と他人)にウソをついてはいけない
■経済・社会・エンタメニュースと結び付けて学べる!
グラフのテーマは政治、気候変動、健康問題から映画の興行収入、ハリケーン進路の予想図まで硬軟にわたる点も本書の魅力です。解説もカジュアルな文体で読みやすい内容になっています。
プレゼンや報告書でグラフを作成する機会のあるビジネスパーソンはもちろん、学生、教育関係者、メディア関係者にも本書をおすすめします!
アルベルト・カイロ 著/薮井真澄 訳
●価格:1800円+税