イスラム体制による、独裁的な権威主義国家として知られるイラン。日本ではイランの情報は極めて少ないが、実はイランは大の親日国である。日露戦争の勝利や日章丸事件、日本製家電や「おしん」の人気などに加え、1980年代以降に日本へ出稼ぎにやってきた大勢のイラン人労働者たちが日本びいきになり、帰国後に「日本はいい国だ」と宣伝してくれたことが大きかったという。今も多くのイラン人は「日本はいい国」と思っているのに対して、日本人でイランのことを知っている人はほとんどいないのが現状だ。
イランとはどんな国で、イラン人はどんな国民性なのか。「イスラム革命が起きたくらいなんだから、国民はみんな敬虔なムスリムなんでしょう?」と思うが、実は違うのだという。本連載では、イランに住む日本人・若宮總氏が、イランの意外な「真の姿」を生々しく紹介していく。