
津田 久資
第11回
結局は「ショーモナイ負け」の少ない人が最後まで生き残る
「ロジックツリーを完成させることが目的ではないし、ツリーに模範解答はない。自分の壁にぶち当たるまで試行錯誤を続けよう」こんなことを研修で話すと、受講者たちはみんな少し困ったような顔をする。「あとは努力次第。がんばれ!」というきわめて精神論的なメッセージだと受け取られるからだろう。しかし、そんなことはないので安心してほしい。論理思考によって本当に発想が広がったのかどうかについては、「明確な判断基準」があるからだ。

第10回
知ってますか? マッキンゼーが「MECE」を重視する本当の理由
発想を広げるためには、モレのない具体的な「チェックリスト」が必要である。こういう話をすると、勉強熱心な方は「それっていわゆる『MECE』ってやつですよね?」と勘を働かせる。発売から1週間で大増刷が決定した『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』の著者・津田久資氏は「これは、いわば半分当たっているが、半分外れている」という。それはなぜだろうか?

第9回
結局「ハト」はどこに消えた? 答えが欲しけりゃ“論理×直感”だ!!
ある公園の管理事務所から「公園のハトが減っている。原因を探ってほしい」との依頼を受けたとしよう。あなたはリーダーとしてチームを招集し、各メンバーに呼びかける。メンバーはいろいろな意見を出してくれたが、あなたはそこで頭を抱えることになる。なぜだろうか?

第8回
“なんでそんなアイデアが出るの!?”と言わせる「戦略チェックリスト」入門
あなたのところには次々といろいろなタスクが舞い込む。上司が「Aの件、来週月曜までに頼むよ」と言って、書類を置いていく。そこに後輩が「Bの件について相談に乗っていただきたいのですが……」と言ってやってくる。そうこうするうち、上司から頼まれていた案件をついうっかり忘れてしまう。気づいたときには締め切りを過ぎていた……などということはないだろうか?

第7回
東大卒に勝てる戦場は「芥川賞芸人」に聞いたほうがいい!?
時代の変わり目には「学ぶ」から「考える」に価値がシフトする。たとえば戦国時代などというのはその典型だ。いかにして相手に勝つか、考えに考えて考え抜いた者だけが生き残る。豊臣秀吉は朝鮮出兵をした際に、朝鮮の高級官僚を捕虜として連れてきた。科挙を通過した超エリートである彼らは、秀吉の家臣らに謁見した際に、こんな感想を抱いたという。「こんな学識のない野蛮人どもがのさばり、天下をとっているとは……なんという国だ!」

第6回
知的下剋上せよ!鳩山式勉強法が避けた「致命的なムダ」とは?
あなたは1日の仕事時間のうち、どれくらいを「考える」のに使っているだろうか?5分? 50分? 5時間?研修の場でこの質問をすると、「5時間くらい」と答える人がけっこういる。だが、仕事中に5時間も考えている人材などというのはまず存在しない。むしろ、そういう人は、ビジネスパーソンとしてはあまり役に立たない可能性すらあるくらいだ。

第5回
思考力のない「頭のいい人」ほど“そうそう&たしかに”を連発する!?
「考えるとはどういうことですか? その人がものを考えているか、考えていないか、両者を分ける目印は、何だと思いますか?」と研修の場で質問をしてみることがある。よくあるのが、「具体的な成果が出ているかどうかで決まる」という答えだ。しかしこれは正確ではない。なぜなら、考えるというのは、ある種のプロセスであり、その成果物が現に存在するかどうかは関係がないからである。

第4回
一流の人ほど自分の「嗅覚」を疑い、三流の人ほど「ひらめき」に賭ける
ある広告企画に関してライバル会社であるX社とY社でコンペになった。どちらの会社もリソースは互角で、与えられた時間も等しく2週間あったとする。それにもかかわらず、コンペの結果、採用されたのはY社の企画だった。とはいっても、Y社はずば抜けて素晴らしいアイデアを出したというわけではない。率直に言えば、X社が提案していてもおかしくない堅実な案だった。なぜこの差がついてしまったのだろうか?

第3回
幅広い戦略アイデアを出せる人は「狭く、狭く、狭く」考えている
お菓子メーカーA社、B社は、お互いに競合するチョコレート菓子の製品を持っている。ここ最近、どちらの商品も同じように売上が落ちており、両社は戦略を再検討することになった。しかし結果は……B社の圧勝だった。A社商品の売上不振は解消せず、リニューアルの開発コストだけが積み上がることになったのである。なぜそうなってしまったのか?

第2回
仕事ができない高学歴にも「バカの壁」が付きまとう
まずお断りしておくと、何を隠そう、この僕自身も灘高校・東大法学部の卒業生である。学生時代はそこそこ勉強ができたし、「自分は頭がいいのかも……」と思ったことが一度もないと言えば嘘になる。そんな僕も大学卒業後に、広告代理店の博報堂や戦略コンサルファームのボストン コンサルティング グループ(BCG)で働く中で、いやになるほど敗北を味わった。

第1回
“ヒット商品が出ない人”に共通する「しまった!!」の敗北とは?
あるテレビ番組を見ていたときのこと。「みんなに人気のパン」ランキングが紹介されていた。3位はあんパン。2位はメロンパン――。では、1位は? クリームパン?ジャムパン? カレーパン? いろいろな答えが思い浮かんだと思う。では、実際に1位だったのは?
