
大江英樹
第9回
銀行を始めとする金融機関は、どこも「外貨建て資産を持つことの重要性」を訴える。一見、もっともなように思えるが本当にそうだろうか。重要なのは「外貨を持つ」ことと「外国資産を持つ」ことの違いにある。

第8回
「第二の通貨」とまで呼ばれるほど普及したポイントやマイル。貯まってくるとなんともお得な感じがするのだが、行動経済学の視点で考えてみると、消費者にたくさん買い物をさせようとするマーケティング手法の一つであることが分かる。

第7回
資産運用の本を読んだり、投資セミナーに参加したりすると、「複利効果によって資産は殖える」という言葉をよく聞く。しかし、冷静になって考えてみると、そこには二つの“罠”がある事が分かる。

第6回
株式投資の経験がない人に限って、「投資は楽をして儲けるもの」「儲けは不労所得」というが、決してそんなことはない。リスクを取って、リターンを得ているのだから。その本質を理解していない人は、決して儲けることができない。

第5回
昨今、公的年金の運用をめぐり、「年金財政は破綻している」などという報道がなされ、一般的に信じられている。しかし、これは大きな誤解。印象だけで決めつける「利用可能性ヒューリスティック」の“罠”にはまってしまう。

第4回
「ハイリスク・ハイリターン」という言葉がある。いかにも「リスクが高いものはリターンも高い」と聞こえるが、本当にそうだろうか。そう思っている人は証券マンのセールスに騙されてしまう人だ。

第3回
「高まるリスクに備えましょう」が売り文句の保険。しかし、このセールストークを投資心理学の視点から冷静に考えてみると、合理的ではない“勘違い”が含まれている。

第2回
まとまったお金が一度に手に入る退職金。この意味合いを考え、使い方に注意しなければ退職金貧乏となりかねません。そこには、直感的に考えて経験則で解釈し判断を間違えてしまう「ヒューリスティック」の罠が潜んでいるからです。

第1回
証券業界で、株式投資は「十勝一敗でも儲からない」と言われてきた。人間は、「常に合理的な判断をするとは限らない」生き物だからだ。そうした行動ファイナンスの視点から見て、できるだけ損しない投資方法を考えてみよう。
