最下層からの成り上がり投資術!
2017年5月23日公開(2017年5月23日更新)
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「最下層からの成り上がり投資術!」

著者・コラム紹介

最下層からの成り上がり投資術!

藤井英敏 ふじい・ひでとし

カブ知恵代表取締役。日興證券、フィスコ等を経て05年にカブ知恵を設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気。雑誌「ザイ」をはじめ多方面に活躍中。

藤井 英敏

日経平均株価は2万円目前で、再び保ち合い状態に!
今は「連続増収益銘柄」や「黒字転換銘柄」など、
値動きの少ない大型株より好業績の中小型株を狙え!

 4月17日の年初来安値1万8224.68円を起点に順調に上昇していた日経平均株価は、5月18日の前日比261.02円安の急落で、上昇トレンドがいったん終了しました。ただし、5月18日の1万9449.73円で、目先底が入った格好です。一方、5月16日の年初来高値1万9998.49円が目先天井となっています。

 この結果、当面の日経平均株価は下値1万9449.73円、上値1万9998.49円のレンジ相場に入ったと考えます。このレンジの上限、下限のどちらかをブレイクするまでトレンドは出ず、「ヨコヨコの保ち合い」相場が継続するとみています。

■日経平均株価チャート(日足・3カ月)
日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
拡大画像表示

 テクニカル的には、5月22日時点で、MACD(12日-26日)と、その移動平均線であるシグナル(9日)がデッドクロス状態です。これが再びゴールデンクロスしてこないと、日経平均株価が保ち合い局面から上昇局面に転じたとはいえないでしょう。逆に、18日安値1万9449.73円を割り込まない限り、保ち合いから下降トレンドに転換したともいえないと考えています。

ロシアゲート問題や北朝鮮問題を
過剰に怖がる必要はない?

 ところで、市場関係者へのヒアリングベースでは、足元の相場で、儲かっていない投資家と儲かっている投資家の2極化が顕著なようです。

 まず、儲かっていない、乗れていない投資家の特徴としては、トランプ陣営とロシアとの不透明な関係を巡る疑惑である「ロシアゲート」や、ミサイル実験を続ける北朝鮮問題を過度に警戒して、積極的に市場参加していないことが挙げられます。

 彼らは、「ロシアゲート」も、北朝鮮の地政学リスクも、どちらも最悪シナリオを想定して株式投資を躊躇しているようです。例えれば、ディフェンスばかりで、パンチを打てないボクサーのような状況になっているのです。

 ですが、「ロシアゲート」に関しては、元米連邦捜査局(FBI)長官が特別検察官に任命されました。特別検察官の捜査に時間の制約はなく、疑惑解明には年単位の長期化が予想されているようです。こうなると、今後、トランプ氏に不利な捜査情報のリークが出てくるにしても、米議会は通常モードに戻り、予算編成、減税、オバマケアの見直しなど山積する政策課題に取り組むことでしょう。

 そうなれば、「ロシアゲート」リスクを内包しつつ、米国株式市場も通常運転に戻るというのがメインシナリオになります。よって、投資家サイドからすれば、「ロシアゲート」のヘッドラインに対しては、鈍感なくらいがちょうどよいと考えます。

 北朝鮮問題も同様です。金正恩委員長は中距離弾道ミサイル(IRBM)「北極星2」の実戦配備を承認し、早期の量産開始を指示したと伝わっています。燃料を充填する必要がない固体燃料の弾道ミサイルを実戦配備するのは初めてであり、韓国政府も日本政府も、着々と技術力を向上させている北朝鮮のミサイル開発に危機感を強めていることは事実です。また、国連安全保障理事会は5月22日、北朝鮮による21日の弾道ミサイル発射を「強く非難する」との報道声明を発表し、追加制裁の実施を警告しました。

 ちなみに、北朝鮮の核・ミサイル問題を巡り、中国の習近平国家主席が4月初旬のトランプ米大統領との会談で、米国が北朝鮮に対して具体的な行動をとるまでの猶予期間として「100日間」を求めていたそうです。このため、今後も、中国が北朝鮮問題に積極的に関与し、北朝鮮を抑える可能性が高いと考えるのが妥当でしょう。

 つまり、よほどの突発的な材料が飛び出さない限り、米国のトランプ政権同様に中国を信頼して、北朝鮮問題に対して、投資家サイドは鈍感でいてよいと思います。

値動きが期待できない大型株より
好決算の中小型株が狙い目

 なお、日経平均株価が「ヨコヨコの保ち合い」を継続している間は、大型株は触らない方がいいでしょう。大型株の多くは株価指数に採用されており、指数との連動性が高いため、指数が横這いトレンドだと、大型株の多くもヨコヨコで動く可能性が高いからです。

 よって、狙うべきは株価指数との連動性の低い、中小型株ということになります。

 そして、中小型株から大型株へのシフトは、MACD(12日-26日)とシグナル(9日)が再びゴールデンクロスして、日経平均株価が保ち合い局面から上昇局面に転じたことを見極めてからで十分間に合うと考えています。

 中小型株に関しては、決算発表も一巡したことですし、素直に好業績株を狙うべきでしょう。

 具体的には、会社側が前期最終赤字から黒字に転換する見通しを示している銘柄や、今期に経常利益が連続で過去最高益を更新する見通しを示している銘柄、または、経常利益ベースで過去最高益を更新する見通しを示している銘柄のうち、増益率の大きい銘柄を狙うべきです。

 このような好業績・高業績変化率銘柄については、腰の入った中長期スタンスの資金流入が見込めるため、銘柄によってはスケールの大きい相場となり、発射台の低い(時価総額の非常に小さい)銘柄なら、株価倍増はもちろん、株価が10倍に高騰する「テンバガー」の誕生もあり得ると思います。

バリュエーション的に日経平均株価は割安で
下値不安は乏しい

 ところで、6月9日は、6月物の株価指数先物とオプションの決済が重なる「メジャーSQ」です。現状のように外部環境が不透明で、日経平均株価の保ち合いが長引くようなら、9月物への乗り換え(ロールオーバー)が進まず、SQを前に裁定解消売りが出て、買い残の減少が加速する可能性は残ります。

 しかしながら、5月22日時点での日経平均株価の予想PERは、14.07倍と非常に低い水準です。つまり、バリュエーション面では、22日終値1万9678.28円は割安であり、バリュエーション的には下値不安は乏しいといえます。

 このため、仮に、裁定解消売りが出たとしても、バリュエーションに着目した国内外の中長期スタンスの機関投資家からの買いが入ることが見込めるため、日経平均株価の急落リスクは低いとみています。

 まあ、いずれにせよ、当分の間は、米国発、北朝鮮発にニュースヘッドラインは無視して、好業績の値動き良好な中小型株を追いかけ続けていれば、利益は自ずとついてくるでしょう。

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