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「嘘つきといわれるのはヤダ!」と野田総理が党首討論で口にした「解散します!」。この一言で日経平均はぐんぐん上昇している。この上昇はどこまで続くのか? わたくしたち投資家はどのタイミングで売買を仕掛けるべきか? そんな疑問に答えてくれるのが、夕凪(ゆうなぎ)さん。株式市場で起きるさまざまなイベントを狙い撃ちして安定したリターンを稼いできた「イベント投資の達人」だ。その夕凪さんに、政治の最重要イベント、解散・総選挙が株価に与える影響を過去30年間にわたって分析してもらい、今回での儲けどころを調べてもらった。以下は夕凪さんのレポート!
今回の解散で参考にすべきは1993年か? 2009年か?
野田首相が衆議院解散を口にした途端に、株式相場は一変しました。11月16日の解散以降、毎日毎日株価の上昇が続き、米国の急落にも全く影響を受けませんでした。その日までに株価が下落基調だったのがウソのようです。
選挙によって政権交代が起き、今よりはましな運営を行ってくれるだろうとの期待が株価に織り込まれているのでしょう。
ということは、過去の選挙時、特に政権交代時についの株価の値動きから、今後の株価の値動きを予測できるのではないでしょうか。
過去30年間、衆議院選挙によって政権交代が起きたのは、1993年の自民党から日本新党を中心とする非自民勢力の連立政権への時と、前回2009年の自民党から民主党への時の2回です。
今回の選挙では、日本維新の会などの新興勢力が注目されていることから、1993年の日本新党ブームの時と、一見状況は似ているようにみえます。
しかし、今回は既成政党である自民党が盛り返して新政権の中核となると世間はみなしているようです。これから考えると、前回(09年)のほうがより実態に近いといえそうです。
そこで、(1)過去7回分の選挙から、選挙時には株価がどう動くのかという全体像と、(2)政権交代が起きた前回の株価の値動きについて調べてみました。
最初のグラフは、衆議院解散時をベースとした日経平均の終値の推移です。
過去7回分の平均的な値動きを見ると、解散前後で株価が上昇しているのがわかります。解散は株の買い材料になっています。
前回の選挙時の値動き(緑の折れ線)を見ると、解散前後に急上昇が起きています。政権交代による明るい未来を株価に織り込んでいると考えられます。
さて、今回ですが、これまでのところ値動きは前回に酷似しています。ということは、まだまだ上昇する余地が十分にあります。
投票前後の株価には一定のパターンがある!
次のグラフは、衆議院投票日をベースとした日経平均の終値の推移です。
過去7回分の平均的な値動きと前回の値動きは同じ傾向です。解散後に株価は上昇し、その後に一服。そして選挙結果が判明する直前に再度上昇し、選挙結果がわかると下落するパターンです。
相場格言に「うわさで買って、事実で売る」というものがあります。
選挙も一緒で「政治が新しいものに変わるかもしれない」という期待で株価は上昇します。
しかしその後、結果がわかると材料出尽くしで売られてしまいます。
以上、2つのグラフからの結論はこうなります。
●解散は買い。特に政権交代が期待されている時は上昇が大きくなりやすい。
●選挙結果は売り。
こういった値動きのクセを知って売買すると、相場に乗りやすいのではないかと考えております。みなさまの幸運をお祈りします! (文責・夕凪)
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