多国籍な環境ではディテールが大切
「A社の資料、作ってもらえるかな。できたら机に置いといて」
このような指示を、上司や同僚から受けたことはありませんか?前にどのような会話がされていたのかを思い出せなければ、どのような資料を、どんな目的で、いつまでに作成すれば良いのかわかりません。また、どのくらいのボリューム感が必要なのかも明確ではありませんね。
私は8月、リオ五輪で通訳ボランティアとして世界13ヵ国以上の人たちと働いていましたが、マネージャーからの指示が不明確だと現場は大混乱してしまいます。「今の仕事が終わったらユースアレナに行って、サポートをしてもらえる?」よりは、「15時半までにはユースアレナに行って、日本女子バスケチームの試合後テレビインタビューを通訳サポートしてもらえる?」と指示された方が目的や仕事内容がより明確になり、出場選手の名前を事前にチェックするなど必要な準備もできるからです。
英語で話すとき、特に必要なのが5W1Hを明確にして話すことです。ビジネスで多国籍な人に仕事の依頼をする場合「いつ、誰が、何を、どこで、なぜ、どのように」を伝えないと、仕事の遅延や品質の低下を招きかねません。前述の例であれば「A社を来週月曜日に訪問する際提出する営業資料を、6ページまでで作成してもらえますか?今週木曜日までに作成して、印刷したものを私の机の上に置いておいてください」このように伝えることで、指示された人もずっと仕事がしやすくなります。