経営 X 人事
なぜ職場で人が育たなくなったのか
【第20回】 2010年12月21日
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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

「育て上手」の上司たちの調査でわかった
OJT成功のセオリー(その3)

――「いいからやれ!」が通用しない時代の指導術

 1年目の業務経験を経て、少し状況が見えるようになった2年目からは、より主体的に業務に取り組む姿勢を身につけるために、優先順位を考えさせる。そして、自分の能力よりも少し上の業務にチャレンジさせる。

優れたOJTリーダーの多くが、このような手法によって、若手を成長に導いていることが調査結果から明らかになりました。

業務プロセスの要所での
適切な「支援」が若手を成長させる

 PDCAのD、計画の実行にあたっては、どのようなことが大事なのでしょうか。

 共通特性としては、「提案型で相談させ、他メンバーの前で仕事内容を発表する機会を作る」、「ヒントを与え、まず自分で考えさせ、その後一緒に考える」という2つが抽出できました。

 また、新入社員については、「見ていることを意識させ、個別ミーティングで進捗を確認し、愚痴を聞く」、「一人で抱え込ませず、メンタル面に気をつける」という2点が明らかになりました。

 営業職にしろ、開発職にしろ、当初は上司・先輩が同行したり、一緒に案件に取り組みますが、いつまでも張り付きになるわけにはいきません。そのうち単独行動が始まります。

 そのときに、一緒に行動する機会が減ったにせよ、仕事ぶりを距離をおいてでも「見られている」、言い換えれば関心を持たれている、と意識することが新入社員に安心感を与え、モチベーションアップにつながっている、ということです。

 逆に言えば、「放置プレーはNG」ということが、このことから指摘できます。「メンタル面に気をつける」というセオリーも、それに関連して重要です。

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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

1961年、東京都生まれ。1986年 、早稲田大学第一文学部文芸専修卒業、ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属され、以後、記者として流通、家電、化学・医薬品、運輸サービスなどの各業界を担当。2000年 週刊ダイヤモンド副編集長。2006年 人材開発編集部副部長。著書に『だから若手が辞めていく』(ダイヤモンド社刊)

 


なぜ職場で人が育たなくなったのか

「なぜ職場で人が育たなくなったか」をテーマに、その背景と要因を考える。そして研究者や識者の知恵を借りながら、「職場で人が育つ方法」を提示していく。

「なぜ職場で人が育たなくなったのか」

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