財源不足を理由に小手先の
議論に終始した審議会

 CMLのように一生涯高額な医療費がかかり続ける病気は、前述の「特定疾病」の対象になりそうだ。しかし、現在、対象となっている病気は、慢性腎不全(人工透析)、血友病、後天性免疫不全症候群(HIV)の3つのみだ。

「特定疾病は、著しく高額な治療を一生涯受けるような疾病に適用されることになっています。同じように医療費がかかる疾病はほかにもあるのに、なぜこの3つしか対象にならないのか疑問です。病名で区切らずに、長期療養が必要な患者は平等に対象にするべきではないでしょうか」(児玉さん)

 CMLだけではなく、関節リウマチ、消化管間質腫瘍(GIST)など、長期療養が必要な患者からも特定疾病の認定を求める声があがっている。

 こうした声に対して、厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会では2010年7月から数回に渡って対応策が検討されていた。

 審議に時間が費やされたのが、高額療養費の見直しだ。現行制度で所得区分が一般の患者のうち、年収が300万円以下の低所得層の負担上限額を半額程度に引き下げるというものだ。児玉さんは「この案が実現しても、私たちが調査した患者の中で対象になるのは12%程度。多数該当の上限額も3万5400円では、患者の負担が大きく減ることにならず、根本的な解決には程遠い」という。