必要とする最低年収から数字ベースで逆算すると、計画がよりリアルになってきますから、常に数字で考える習慣をまずつけましょう。
そうは言うものの私自身、実は当初そこまで細かい計算をしていませんでした。
ただ、起業したのが1999年4月。その年の9月に結婚することが決まっていたので、あわよくばなんて無責任ではいられません。きちんと暮らしていくにはいくらあればいいかと計算しました。
すると、所得(利益)ベースでアパートの家賃やなんやで2人だと月25万円、子どもができたら月30万円はほしいということに。
起農初年度の「風来」の売上は?
ちなみに、起農初年度、風来の売上は、朝市に出たり、農家仲間に漬物を置かせてもらったりして、それでも年間140万円くらいでした。
経費を引くと、風来単体での純所得(利益)は、年間60万円ぐらいにしかなりませんでした(初期経費は除く)。
ただ、当初から百姓的発想で、農業だけにこだわる必要はないと思っていたので、研修時代の伝手で、農業法人にアルバイトに行きました。
初年度は時間的に見ると、アルバイトの時間のほうが長かったかもしれません。
妻も子どもが生まれるまで、看護師の仕事をしてくれたので助かりました。
最初の頃は、私のほうが時間があったので炊事洗濯は私の役割でした。
こんなふうに、最初は他の仕事やアルバイトを組み合わせてもいいのです。
農業従事者の平均年齢は65歳以上。決してあせる必要はありません。
じっくり準備して(副業も視野に入れて)、起農するかどうかを決めましょう。
目標は家族みんなが幸せになること。
農はそのための手段にすぎません。
そこはブレないでいきましょう。