それにしても、私はギャンブルを愛好することについてはイメージできないものの、他人のギャンブルをとやかく言う人に対しては、その存在が許せない気持ちになる。「生活保護でパチンコ!?」と言う人を見ていると、自分が「障害者のくせに!」と中傷されるときの悔しさが重なる。そんな私に、I氏は静かな口調で言う。

「私から見ると、生活保護の方々に対して、ギャンブルという遊びを選ぶことが問題なのではないのです。ギャンブルでドキドキして、つい『もう少しだけ賭けたら勝てるのでは』という気持ちになって、庶民的なパチンコ・スロットでも1日や2日で保護費を使い果たし、生活できなくなるほど金額が高額になるのが問題なんです。そうなると、遊びと言えるものではありません」(I氏)

 ただ、その人々も、最初から「保護費が入ったから遊んでしまおう」と考えているわけではない。

「生活保護の方に限らず、ギャンブラー特有のお金の引き出し方があります。同じ日に小刻みに、預金の引き出しが行わることが多いんです。たとえば、お金が入った日に1万円、同じ日のうちに1万円、それが5回重なって1日で5万円、など」(I氏)

 今日は1万円で止めておこうと思ったけれど……という気持ちの動きは、私にも理解できる。これに対して風俗は「本日の上限は」と決めた範囲で収めることができる。ついつい延長してしまっても、当初予定の1万5000円が10万円になることはない。クジは、リアルタイムな気分の高揚を伴うわけではない。

 そう考えると、ギャンブル特有の問題に正面から向き合い、解決する必要がありそうだ。では、どのような対策がありそうか。

ギャンブル依存症を治療できる
医療機関を見つけるのは至難の業

「まず、パチンコ・スロットについては、至るところにあって簡単にアクセスできることが問題です。仕事帰り、買い物帰り、学校帰りにフラッと行けてしまうのは、誰にとっても好ましくありません」(I氏)

 では、個人ごとに、収入と連動するようにギャンブルの上限を定め、ギャンブル枠を設定するという方法はどうだろうか。