株式投資を始めてはみたものの「なかなか勝てるようにならない…」「ずっと塩漬けにしたまま…」「手元資金が減っていくばかり……」という個人投資家は少なくない。本連載では、PR会社社長をやりながら、株式投資家としても成果を上げている上岡正明氏が、最新刊『うねりチャート底値買い投資術』(ダイヤモンド社、12月16日発売)の内容をもとに、勝てる投資家になるための考え方や具体的な方法について紹介します。
同じ失敗を繰り返さないことが大事
さて、本連載の最後に、私がリスク管理で大切にしている9つの言葉を、みなさんと共有したいと思います。
すべて、私が実際に失敗をして、気づいたものばかりです。
私にとって、もっとも大きな損失は、およそ880万円。第一中央汽船の倒産でした。
過信もありましたが、動かしている資金量も多いため、大きな損失につながってしまいました。
私でも、このような失敗をしているのです。みなさんも、少しは安堵されたのではないでしょうか。
でも、このときは、さすがにかなり参りました。
人間、大きな精神的ショックを受けると、みるみる体温が下がって、頭が働かなくなって眠くなるのだなと思いました。そうして、しばらく気を失ったように、ベッドに横になっていたのを今でも記憶しています。
ただ、そうした失敗からも、成功の種は見つかります。
どのような投資のプロでも同じです。何度も資金を減らしながら、資産を構築していくものなのです。
逆に、私は一度も失敗したことがありません、とうそぶく投資家がいたら、目の前に大きな落とし穴があるのに気がついていないか、あなたにそう信じ込ませたい詐欺師かのどちらかです。
むしろ、大切なのは、同じ失敗を繰り返さないこと。そして、そのための工夫をすること。失敗したら、大いに反省してください。泣いたって、気絶したっていいのです。
ただし、そこからふたたび再起をはかり、改善点を探してください。