「ルール」があれば
叱る理由が明確になる

 ルールがある状態で「叱る」のは、あまり、労力を割かなくてすみます。「ルール違反」を指摘するだけだからです。

 例えば、「赤信号では道を渡っていけない」というルールと、「交通違反は警察が取り締まる」というルールがあるときに、赤信号を渡っている人に対して、警察官がルール違反を指摘することは、躊躇するようなことではないはずです(もちろん、中には心理的に躊躇される警察官もおられるかとは思いますが)。

 つまり、双方認識している「ルール」が合致しているときに、「叱る」という行為は、ただルール違反を指摘する行為を無機質に実行しているだけに過ぎず、「叱る」時の相手にどう思われるかという心理的負担や、言うことを聞かせるために「マウント」を取るような、相手を威嚇するような言動も必要なくなるのです。

「叱る」必要性を認識しながらも、「叱る」ことができていない管理者の方は、まずは、部下と業務上の「ルール」の認識を一致させることをお勧めします。

最悪なのは
感情的に怒る上司

 最後に、部下を「叱る」上で一番やってはいけないことをお伝えします。それは、感情的になって「怒る」という行為です。

 感情的に「怒る」上司を見て、部下はどう思うでしょうか。

「個人的な感情で自分のことを指摘しているんだな」と感じる部下が多いのではないでしょうか。