仕事もプライベートも
1冊の手帳でマネジメントする

佐々木:あとは、社員の生年月日を書いていますね(笑)。これを見てね、「ああ、あの子は今月誕生日だからプレゼントを買ってあげようか」と思ったり。

 それから、家内と子どもが飲んでいる薬の名前とか、私も花粉症だから自分が飲んでいる薬も書いていますね。バスの時刻表も書いているなあ。もうすべてこの1冊の手帳に何でも書いているから、これがないと生活できないですね(笑)。

奥野:家のことや仕事のことに限らず、人付き合いや健康管理のことまで、全部書いてあるんですね。

 佐々木さんの処女作『ビッグツリー』に、「私は仕事も家庭も決してあきらめない」とありましたが、この手帳がまさにそんな佐々木さんのワークライフマネージメントを象徴しているように見えます。

佐々木:昔はこの手帳と別のノートを使っていたんですけど、今はノートは使わなくなりましたね。ノートの方が圧倒的に書けるスペースがあるんですが、若い頃と比べるとメモすることも減ってきたので、今は手帳だけで十分ですね。

奥野:最初に書かれた『ビッグツリー』でも、すごく昔のご家族の手紙などの引用がされていますが、どうやってそうしたエピソードを自在に引き出してこられたのかなと驚いたんです。それは、すべて手帳に記録されていたということでしょうか?

佐々木:そうですね。あと、家族のものは宝物ですから、捨てないんです。私の家族だけだけど、実はお袋の手紙も全部ありますよ。手紙や日記はすべて残していますね。子供の手紙なんて、なかなかもらえない貴重なものですよ。

奥野:僕もそういうもらった手紙とかを全部溜めていって、「ライフログノート」と呼んでいる、日々の記録をまとめる1冊のノートに貼っていっているんです。

奥野さんのライフログノート。あらゆる情報が時系列で一元管理されている。大切な思い出や日々の出来事は、すべて書き込みや貼り付けによって記録されている。

 『人生は1冊のノートに~』でも紹介しているんですが、例えば子供の写真や成長記録をメモしていくと、あとで本当に貴重な記録になりますね。記念になるものを貼り込んだり、そのときに思っていることを手書きで書いておくと、もう二度と訪れない大切な瞬間が、そのままリアルに残せます。

 佐々木さんの場合は、やっぱりご家族を大事する、ご家族との思い出を大切にするという思想が、仕事でも社員の方の生年月日をメモするといったことにつながっているんですね。(2011年4月12日収録)
(後編へ続く)


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