東京・上野にある国立科学博物館で2025年10月21日~11月30日まで開催されている企画展「量子の世紀」。量子力学の理論や歴史が紹介されているだけでなく、量子力学と格闘してきた科学者たちの軌跡までもがわかる本展の魅力を紹介する。(ダイヤモンド社書籍編集局)
写真:国立科学博物館
量子力学って……何?
突然も突然ですが、私は理科が好きでも超苦手です。
そもそも数学が苦手だし、数字を見ると眠たくなってしまいます。
特に物理は本当によくわかりません。
正直、目に見えている世界を数字で表さないでほしいし、目に見えない世界についてはもっとやめてほしい気持ちでいっぱいです。
そんな物理イヤイヤ期の私ですが、ここ最近よく目にして気になってしまっている言葉があります。
それが「量子力学」「量子コンピュータ」。
書店の新刊コーナーでも、大阪・関西万博でもこの文字列を見ました。
あまりにも目に入ってくるので知っておきたい気持ちが湧いてきてしまってはいますが、ぶっちゃけ「難しそう……」という気持ちの方が大きいのです。
「物理学」がわからない私に「量子力学」がわかるのだろうか。
なんとなく気になりながら過ごしていたら、ある日再び「量子」が目に飛び込んできました。
「今度は何…?」と思いながらチラシをよくよく見てみると、国立科学博物館で、量子力学をテーマにした企画展「量子の世紀」が開催されるとのこと。
「どんな内容でもわかりやすくしてくれる科博の企画展ならわかるかもしれない……!」
とわくわくどきどきしながら上野へ向かいました。
これは最近量子に翻弄され始めている私の「量子の世紀」レポです。
わくわくするパネルが入り口に!
素敵なパネルからスタート!
国立科学博物館の地球館2階に行くと、常設展の中に早速こんなパネルがお出迎え。
アインシュタインや湯川秀樹など私でも知っている有名な研究者の名言があり嬉しくなりました。
個人的には、ファインマンの「量子力学を理解している人は誰もいないといって良いでしょう」、ボルンの「量子ってやつは、まったく救いようもなく厄介です!」という言葉から「研究者でも難しいよくわからない話なんだな」と勝手に勇気をもらいました。
量子力学誕生の秘密に迫る
超素敵でかっこいい「ごあいさつ」の文を拝読しつつ、進みます。
第I部は「量子力学の誕生」。
第I部全体の様子
たしかに、こんな目に見えない世界のルールが突然爆誕していたら困っちゃうような気がします。
ただ、なんとなく量子力学はそういう学問がぽっと生まれた気がしていたので、目から鱗。
「じゃあどうやって生まれたんだろう……」
おそらく科博のみなさんの思う壺な思考回路をしながら、どんどん展示を見てきました。
わかったことは、「研究者、めっちゃ苦労してたんだな」ということ。
全部載せてしまうと行く楽しみがなくなってしまうと思いますので、第I部で印象に残った展示をいくつかご紹介しますね。



