「鬼のような指値」でボロ物件を安く購入できたら、入居者を迎えるためのリフォームが必要になります。でも、安い家賃しか望めないボロ物件不動産投資では、お金のかかるリフォームはご法度。最低限のリフォーム、地域でも最も安い業者を追求していくことが成功への近道になるのです。
お金がなければリフォームはしない
簡単な掃除をするだけで入居者が決まる
初めて入居者の募集のために不動産会社に行ったとき、担当者のヤンキー風な営業マンでからいわれた一言があとでとても役に立ちました。
1棟目に買ったアパートの資料を持参して、不動産会社回りをしました。不動産会社回りといっても、資料と合鍵を渡す作業と、数日たってから不動産会社の要望を聞く作業です。
最初の訪問から1週間後、不動産会社を再び訪問しました。前回、ヤンキー風な営業マンととても好感触な会話ができたので、すでに案内が始まっているのかと思いきや、まったく案内していないとのことでした。
想像と違って「ガビーンっ! なにやっているんだ。それでも不動産会社かい?」と思いましたが、ぐっと堪えてヤンキー君の話を聞いてみました。
「私が一度部屋を見ましたが、ほこりやゾウリ虫の死骸が至る所にありましたよ。畳もはがしたままで、見た目がとても悪い。あんなんじゃ、お客さん嫌がりますので、案内なんてできないですよ。まず、簡単に掃除機をかけて、畳をセットしてくださいね。それなら大家さんでもすぐにできますよね。案内はそれからです」
私は不動産経営に無知で「少しくらい汚くても、自分で掃除して入るだろうから、どうでもいいかな」という程度に思っていたので、そのときはとても腹立たしかったのですが、仕方なく空いている部屋すべてに掃除機をかけ、簡単な雑巾がけをして、畳もセットしました。
簡単な掃除をやってみて、ボロい部屋だけど、なんだか清潔感がある部屋になりました。簡単な掃除の力って、すごいです。
いろいろありましたが、ぽろぽろ入居者が決まり始め、それから半年もかからずに満室になったので、自分でもビックリしています。
この出来事があってからは、どんな物件でも掃除がけを実施するようになりました。