「金融商品の商品選びは、売り手に相談しない」(深田)
「営業マンの人柄と商品の良し悪しは関係ない」(朝倉)

深田 私は、「投資」に関して、売り手も買い手もまだまだ「未成熟」だと思っています。日本人には「金融機関が投資家にとってよくない商品を勧めるはずがない」と信じている人が多いように思いますが、そこは冷静な判断が必要。銀行や郵便局だって“商売”をしているわけですから、自分たちが受け取る手数料が高い商品ほど熱心に売るものだと考えるのが自然でしょう。

 投信に限らず、すべての金融商品に通じるものなのですが、「商品選びを売り手に相談しない」のが鉄則ですね。

初対面とは思えないほど、最初からお話がはずみました!

朝倉 金融商品の売り手が「取り扱っている商品を頑張って売ろう」と思い入れを持つのは当然のことですからね。

 かつて私自身が営業マンをやっていた経験から感じていることなのですが、「お客様のために」と熱心になる営業マンほど周りが見えなくなるものだったりするんです。

 強い思い入れを持てば持つほど、情報を客観視しにくくなっていってしまいます。ですから、「よく勉強している真面目な営業マンだな」と思ったとしても、「営業マンの人柄と金融商品の良し悪しは関係ないのだ」ということを忘れてはいけません。

深田 「営業マンの人柄と商品の良し悪しは関係ない」、なるほど、私も他で使わせていただきます(笑)。

 一つの金融機関で取り扱っている商品の数には限りがありますし、そもそも銀行の窓口などで1~2時間話したくらいで、お客様のライフスタイルや資産状況をすべて把握したうえで的確なアドバイスはできないと思います。

 ですから、金融機関に「自分にあった商品を選んでほしい」と相談してはダメなんです。