Facebookを使い、世界進出を狙うコスプレ衣装のオーダーメイド専門店

英語ができるスタッフを先行投資で雇用

　昨年暮れには、思い切って英語ができる女性スタッフを雇用した。英語サイトとFacebookページの運営を任せている。先行投資のつもりだったが、その効果は着実に現れてきている。

　たとえば、Facebookから問い合わせをしてきた10代のイギリスの女性にスタッフがチャットで答えているうち、受注が決まったことがある。女性同士の安心感もあったのだろう。

「このあたりの親密でスピーディなやりとりがFacebookならではですね。面白いと思います」と岡本さんは言う。

　もちろん失敗もある。コスチュームの写真コンテストを行ったところ、応募がわずか数名しかなく全く盛り上がらなかった。

「コスプレは特殊な趣味なので、海外のファンでも、もしかしたら実名で活動することに抵抗があるのかもしれません。個人的に購入はしても、ウォールに名前を出してコンテストに応募するまではしないのかもしれないと思いました。これからファンともっと交流をして、ニーズを聞き出していくことが今の課題です」（岡本さん）

　とはいえ、PCの向こうには大きなマーケットがあることは確かだ。試行錯誤しながらも、この大きなマーケットをとらえるべく着実に前に進んでいる岡本さんは最後にこう語った。

「順番は逆になりますが、日本語のFacebookページも近いうちに作るつもりです。実名というハードルはありますが、挑戦する価値は十分あります。そのためにも、日本でもっとFacebookの裾野が広がってくれることを期待しています」

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