トヨタも驚くマツダの生き様、「SKYACTIV-X」が見せた技術の凄み都内で開催された、マツダ技術開発長期ビジョン説明会。マツダの幹部が出席した Photo by Kenji Momota

これが、トヨタの本当の狙い!?
マツダの新エンジン「SKYACTIV-X」

 2017年8月8日、マツダ技術開発長期ビジョン説明会で世界初公開された、マツダの次世代型エンジン「SKYACTIV-X」。

 口の悪いメディアは、「これは結局、トヨタのEVとのバーター」と称した。

 換言すれば、トヨタですら実現が難しい内燃機関技術の量産化を、マツダが成し遂げようとしているということだ――。

 東京・丸の内で開催された同説明会は、午後2回開催され、初回がテレビ・新聞・アナリストなど向け、2回目が自動車関連メディアと官公庁関係者向けとなった。マツダ関係者は「先週の会見の後、この説明会への参加希望者が増えた」と漏らす。

 先週の会見とは、トヨタとマツダの資本提携に基づく、北米新工場の設立の他、EVプラットフォーム、コネクテッド領域、そして自動運転につながる高度な運転支援システム開発に関する共同研究を行うという趣旨だった。

 同会見後、各方面から筆者に対して問い合わせがあったが、「マツダにとってはEVや自動運転などトヨタから得るモノが大きいが、トヨタにとってマツダの何が魅力なのかよくわからない」という声が多かった。

 トヨタの豊田章男社長は、一括企画など商品開発における手法をマツダの魅力として強調したが、“本当の魅力”が今回公表されたSKYACTIV-Xであることは明らかだ。