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加藤孝博・マカフィー(日本法人)会長インタビュー
「インテルとのタッグで市場のパラダイムは激変。
得意の“現場主義”で次世代セキュリティを席巻する」

【第5回】 2011年9月15日
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 私は日本DECへ行く前に、タンデムコンピュータの日本法人の立ち上げに参加した経験もある。当初、営業マンは3人しかおらず、そのうち1人はほとんど英語を話せないという状況だった。

 そんな状況だから、IT企業とは言っても、営業スタイルは極めて日本的。お客様に対して「夜討ち朝駆け」は当たり前だった。

 タンデム1号機をある大学に売り込んだときなどは、大学の正門の前で総長を待ち伏せし、居酒屋に連れ込んで営業したものだ。正門前で鉢合わせた大手競合他社の営業マンも、一緒についてきた。その後、3人で総長の家になだれ込み、一緒に自宅のサウナに入って総長の背中まで流したりした。

 結果的に総長は、社員が4000人もいる大手の製品を蹴って、零細のタンデムから5億円もするコンピュータを買ってくれた。買うほうも度胸が据わっていたが、売るほうも徹底的に営業をやったものだ。

 新しいことをやるというのは、そういうことだ。私はそうした草の根営業の経験を、マカフィーへ持ち込んだ。

ガラパゴス市場でどう戦うか
独自展開をしてきた日本法人の強み

――そうした加藤会長のリーダーシップにより、マカフィー日本法人は独自路線を貫いてきたようだが、米国本社との調整はどのように行なっているのか。

 ガラパゴス市場の日本では、海外のヘッドクォーターから日本法人が大きな権限を委譲されているケースが多い。うちは設立当初から、日本語のウィンドウズに対応していないソフトの商品化などを、全部自分たちでやってきた。

 そうした経緯もあり、日本におけるビジネスは、基本的に我々に任せてもらっている。意外かもしれないが、日本法人にはヘッドクォーターから派遣されてきた常勤役員はいない。

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