サマータイムを初めて体験
満員電車、仕事のストレスで汗がひかない

 そして今年の夏、Bさんの会社では、サマータイムが採用された。9時の始業時間が8時に変更になった。出社時間が早くなれば電車が空くか、と思うとそうでもなく、むしろ高校生の通学時間と重なり車内は混雑していた。

 昨年までは、出社して、席に座っていればそのうちに汗がひいたのに、今年はそうもいかなかった。自分の汗がストレスになってさらに汗が出た。「おじさん臭い」と思われたくないので、タオルハンカチでまめに汗を拭いた。サマータイムで早く仕事を終わらせるためには、日中頑張らなければならない。それもストレスになった。

 秋の連休であるシルバーウィークに引っ越しをする会社も多く、Bさんは夏前から見積もりや、トラックの手配に追われた。引っ越しは、同じ日に集中しやすくトラックやスタッフが集まらない。そんな時はジワジワと嫌な冷や汗をかいた。

 ただ、サマータイムも悪いことばかりではない。良かったことは社内の親睦が深まったことだ。早く仕事が終わり、会社のそばの安い居酒屋で、ジョッキをかわすグループも現れた。また、ゴルフ練習場に通ってレッスンを受ける女子社員のグループもいた。

 そしてBさんは同期と久しぶりに麻雀をするようになった。ただ、始める時間が早くても、結局終電になってしまう。朝の満員電車で汗をかき、オフィスでも汗をかき、そして麻雀をしたあとは終電に駆けこみ汗をかいた。夜中の1時過ぎに自宅に帰ってもすぐ寝られるわけでもなく、結局寝るのは毎晩2時過ぎ。朝は6時に起きなければならないため、連日寝不足が続いていた。

妻から「おじさん臭い」との指摘
涼しくなったのに気になる自分のにおい

 総務からは、夏前にクールビスで出勤と言われていたので、ワイシャツを半袖に変えた。しかし、会議や急な外出があるので、ポロシャツなどのラフなスタイルでは1日も出勤できなかった。部下には「ネクタイしなくてもいいよ。ポロシャツでいいよ」と言ってはみたが、結局、誰も着なかった。

 そしてサマータイムが終わっても、Bさんは8時前に出社を続けた。朝早く、人の少ないオフィスで缶コーヒーを片手に資料づくりをするとはかどる気がしたからだ。