メンバーが困っていることから逃げない

 壁にぶつかり落ち込んでいる人へ、手を差し伸べたくなるときもあります。「自分も以前、同じことで落ち込んだな」と思ったりもします。

 しかし、こういうときに、多くのことをいっぺんに伝えすぎないことです。

 今日、この人に何を伝えたいのか。それをよく考えて、ワンポイントに絞って助言することがコツです。

 ワンポイントに絞って助言すると、言いたいことが、はっきり伝わります。それが、結束力を維持するメンバーへの励ましになるのです。

 メンバー同士でお互いを応援し合うことも、結束力の維持、強化につながります。その一歩として「メンバーのいいニュースを流す」ことを定着させていきましょう。職場では悪いニュースはすぐ伝わりますが、いいニュースはなかなか伝わらないもの。せめてチームの中だけでも、いいニュースに敏感になってください。

 メンバーの困っていることから逃げないことも大切です。リーダー自ら、「こんなことで困っていないか」と考え、メンバーにアプローチしてください。快刀乱麻に解決できなくてもいいのです。困っていることを共有し、解決に向けて取り組むことが大切なのです。

 相談し合うことも役立ちます。悩んでいるときに、声をかけてもらえれば、自分が苦しんでいることをわかってくれている、と思うでしょう。メンバーの悩んでいる状況をわかり合うこと。それが悩みを解決する一歩となります。リーダー自身も、メンバーに相談する必要があれば、相談に乗ってもらいましょう。リーダーが相談することで、メンバーも相談がしやすくなる効果があります。

 チームとしてしっかり反省することは、最も大切なことです。

 問題解決への取り組みも疎かにしてはいけません。問題の共有ができれば、チームは、何が問題なのか、わかっています。ところが、次々と押し寄せる日々の業務に押し流されて、どの問題も未解決のまま、時間ばかりがたってしまっていませんか? 解決できる問題は、可能な限り早く解決することです。「忙しい」とリーダーが解決を渋っているようでは結束力の強化にはなりません。

 リーダーの「忙しい」という言葉は、チームをバラバラにする原因になります。

 最後に、【共通の目標】【やらないこと】【信頼関係】【助け合えるフォーメーション】、この4本の柱が、いまチームでどのように強化されているかを、常にチェックしながら、足りない部分を補うようにしてください。

 そうすることで、あなたのチームはバラバラになることなく、結束力をしっかり維持して、すばらしい結果を目指し、活動していくことでしょう。


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