一人で悩んでいるメンバーにどう対処するか?
リーダーは、なんだかんだ手取り足取り教えるのではなく、チームを見守るようにしてください。励ます機会を逃さないために、全体を見守り、メンバーを見つめる姿勢をリーダーが持つことで、結束力は、継続的に強化されていくのです。
大きな方向性や判断基準を教えながら、口出しを避け、メンバーを見守っていくのです。
これは、放任ではありません。見守ることによって、メンバーは、自分で判断して行動する力がつきます。これを引き出せれば、メンバーの行動する能力を定着させる効果が発揮できるのです。
まだ強い結束となっていない段階では、メンバーはそれぞれが悩みを抱えています。結束力が高まるにつれて、そうした悩みを共有し、チームで解決できるようになっていきますが、そこまでになっていないときは、リーダーは、一人で悩んでいないか、見守る必要があります。
メンバーが失敗したり悩んだときに、仕事の基本に立ちかえる行動をしているかどうかを、気にかけてください。また、困ったときに、一人で抱えずメンバー間で相談し合っているかどうかを気にかけてください。
「よし、もう一度、原点に立ちかえって考えてみようじゃないか」
「どうした、ほかのメンバーと相談してみた?」
そのような言葉で、気にかけていることを示すのです。人間ですから、多少能力があっても、できないこともあります。できないで悩んでいるメンバーを気にかけて見守り、寄り添うことが大切です。その行動がメンバーの安心感と希望につながります。リーダーの見守り方一つで、メンバーの能力は変わるのです。
また、口出しする際には気をつけてください。つい教えすぎてしまうかもしれないのです。リーダーが口を出せば出すほど、教えれば教えるほど、メンバーが自分で判断する能力を鍛える機会は減ってしまいます。
教えれば教えるほど、メンバーの成長プロセスは止まります。メンバーが成長しないチームは、結束力もある程度のレベルで止まってしまいます。そして高い目標へ向かうための工夫ができず、結果を変えるほど力が生まれてきません。リーダーは、教えるよりも見守る勇気を発揮してください。