もちろん、大切な思い出がたくさん詰まったものもあると思うので、全て売ればいいとは思わない。その人にとって効率良く、賢い運用の仕方を、手持ちのブランド品でも考えてもらえるような提案を、今後やっていきたいと考えている。

 SOUは、今後も急速な歩みを止めることはなさそうだ。月に4回行われていたオークションは2017年3月から香港でも開催され、大成功を収めた。中華圏への足掛かりも着々と築く。

 さらに2017年から、SOUはガンバ大阪のスポンサーに就任した。一度はクビを宣告され、脱ぎ捨てたはずのチームのトレーニングウウェアに「SOU」のロゴが刻まれている。まさに「最高のリベンジ」をした格好だ。

 だが、嵜本は、「あの時のクビという経験が活きているからこそ、今の僕があります。あの経験がないと危機感を持って経営してこれなかった。ガンバは僕に『プロとは何か』を教えてくれたんです。僕にとっては“リベンジ”なんかじゃない。『恩返し』なんです。本気でそう思っています」と語る。

「サッカー選手としては才能がない」と語った嵜本。だが、自分のスキルや能力を冷静に「見立て」、感情に左右されずに冷静に「見切る」──。経営者として不可欠な“才能を武器に今日も奔走する。(敬称略)

(記事提供:Qreator Agent)