利益方程式をつくるうえで
大事な3つのポイント
利益方程式に大きな影響を与える要素は大きく3つ挙げられる。まずは(1)ブランドである。顧客からの長期的な信用を大切にし、ロイヤリティを高めることで、LTVが高まる場合が多い。これは短期的な損益のみを見ていると見落としがちな要素である。
ほかには、(2)非連続的な売上の上昇タイミング(アップセル)の有無がある。顧客の累計が一定ラインを超えたりすると、提供価値の非連続的な変化が起こることがある。その際に、利益方程式がどのように変わるのか、また変わるとしたらどのタイミングで変わるのかといった検討が必要である。
たとえば、上述した人材育成プログラムの場合、参加者が一定数を超えると、プログラムの卒業生がコミュニティを形成し始める。その段階に突入する前と後では、提供できるサービスの種類が変わってくるので、利益方程式もわけて作成する必要がある。
また、(3)テクノロジーの変化は、利益方程式を大きく変更させる。英会話業界では、従来の家庭教師または塾形式のモデルが、スカイプといったテクノロジーによって大きく変化した。レアジョブの成功がよい事例である。このような変化の潮流を見据えながら、利益方程式をつくることも重要である。