ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルや、auの関連会社であるUQモバイルが大量にCMを投下し、認知度を上げている。さらに、両社ともiPhone SEやiPhone 6sといったアップル製品を扱い、ワイモバイルは全国的なショップ展開(2018年1月5日時点で1024店舗、ソフトバンクの店舗は除く)も行っている。

 ネットワークの速度も安定しており、料金も1980円や1480円といった安価なプラン(*)が揃う。

 いずれも、大手キャリアのサブブランドや関連会社であるため、資金的に余裕のある戦いをしているのだ。

(*)ワイモバイルの場合、2年目以降に月額料金が1480円→2480円になる。
    UQモバイルの場合、14ヵ月目以降に月額料金が1980円→2980円になる。

MVNOの大半は単体で勝負しても
かなり苦しいのが実情

 他のMVNOは、NTTドコモから回線を借り、薄利でサービスをしているところがほとんどだ。広告宣伝費をかけたり、全国展開を行ったりするのが難しく、MVNO単体で勝負しても、ワイモバイルやUQモバイルには太刀打ちできないため、苦しい状況に追い込まれている。

 2017年後半には、ワイモバイルやUQモバイルに対抗しようと、派手な広告宣伝を行い、ショップ網を強化していたフリーテルが経営に行き詰まり、MVNO事業を楽天に売却するという出来事もあった。

 シェアトップを狙う楽天は、今後も話があれば、MVNOの買収には前向きという姿勢を見せている。楽天としても、現在は140万を超える契約者数となっているが、ユーザー数が増えれば、それだけ買い替え需要で売れるスマホの台数が増え、さらに安価に調達できるようになる。

 また、大半のMVNOはNTTドコモからネットワークを借りて商売をしているが、データ通信を大量に使うユーザーばかりいると、ネットワークコストの負担が増すばかりとなる。データ通信をあまり使わないユーザーが増えれば、データ通信量はそれだけ平準化していき、ユーザー1人当たりのネットワークコストの負担は下がる。

 MVNOの経営にとっては、「いかにあまりデータ通信を使わないユーザーを獲得できるか」が重要だ。楽天は他社を買収することで、できるだけ普通のユーザーをかき集めて、ネットワークコストを下げていきたいと考えている。

 2018年は現状の戦いでは生き残れないと感じたMVNOが、サブブランドのグループに入るか、あるいは楽天に売り込みをかけ、淘汰が本格的に進むことが予想される。楽天は買収を繰り返すことで、シェアを拡大させていくことだろう。