敢えて「空腹」を作る
食べ過ぎ防止・よく噛む習慣づくり

 先述のように食事は1日2回、まかないの15時と、帰宅後の25時です。9時起床なので、1食目までは随分と時間が空きますが、敢えて“食べない”という選択をしているそうです。

 「空腹のタイミングを作る」という意識をすることで、感性が研ぎ澄まされる感覚があるそうです。ただ、もう少し人を育てて、現場の仕事から離れる環境が整ったら、時間軸は早めにしたい、とのこと。

 深夜の晩酌は、ビール、サワー、サワー(いずれも350mlの缶)。「お酒は好きだから減らそうと思わないし、炭酸がほしいんだよね!」と豪快に笑って話してくれました。

 お酒は自由に選ぶ代わりに、気をつけているのは「食べすぎないこと」と「よく噛むこと」。まかないのときは時間がかけられないので超高速で噛むようにしていると言いますが、それでもよく噛むことで胃腸に負担がかからなくなった実感があるそうです。

 いろいろな考え方がありますが、私は、ビジネスパーソンには1日3食をすすめています。理由の一つは、栄養が不足しないようにするには、ランチを含む2食では不足しがちだからです。もう一つは、2食で物足りないと間食が増えてしまったり、1食あたりのドカ食いが助長されるからです。

 徳田さんは、1日2食でも、間食の習慣がないことに加え、「食べすぎないこと」に気をつけているため良いコンディションをキープできているのでしょう。また、カロリーを気にしすぎて食事が偏っていたりしていないのもポイントです。「こだわりつつも完璧を目指さない」というのは、ビジネスアスリートに共通していることだと感じました。

 コンディション作りには食事だけでなく運動も欠かせません。以前は月に100km走っていたそうですが、今は月間50kmくらい。「無理をしないことが継続のコツ、走りたくない日は走らない!」。

 その代わり、毎日している健康習慣が「柔軟体操」です。朝のシャワー後に、5~10分くらい取り組みます。簡単そうな健康習慣ですが、続けることが難しいのです…。どのようにすれば習慣化できるのかアドバイスもいただきました。

「まずは、達成することではなくて、続けることを目標とすること。3日坊主はよくないイメージだけど、3日坊主で終わっても、1日休んだらまた始められるかもしれない。3日坊主の繰り返しだっていいでしょう? 明日からではなく、今からできることをみつけるのが大事なんじゃないかと思います。あとは、本当に“反省しない”こと!」

 お店の30歳を超えたスタッフには「運動も大事だよ」などと声を掛けたりする一方で、無理をさせないようにすることも心掛けているという徳田さん。火も油も使う仕事は、疲れによるちょっとした横着が事故にもつながると言います。楽観しながらも、自分の身体はもちろん、家族や社員のことを守る姿勢は、お店のサービスや料理の美味しさにもつながっているように感じました。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)