汚部屋に住むバリキャリが断捨離したら…
洋子さん(仮名)は、表向きは、キャリアウーマンとしてバリバリ働き、元気で快活な30代女性といった印象です。
ところが、自宅は目も当てられないほどの汚部屋ぶり。仕事で使う大量の資料が溢れかえり、引っ越して以来、閉めたままの段ボールが放置され、ベッドサイドには、秘かにハマり込んでいる占いやスピリチュアルの本がぎっしり。
付き合う相手は、常に年上で社会的地位の高い男性。ただし既婚者ばかり。
住まいと恋愛模様は「人に言えない」という点で共通しています。
ずっと、「いつか片づける」と思いつつも、いざ家に帰ると、重たい磁場に引っ張られて身動きも取れないまま、お酒を呑み、タバコを吸い、閉め切った部屋には煙がもうもうと立ち込めて……「今思うとアヘン窟での生活のようでした」と語る洋子さん。
ところが、ある日、転機が訪れます。
友人に誘われて行ったセミナーで断捨離を知り、洋子さんはすぐに「モノを捨て、快適な生活空間を作り出すことが、人生を変えることにつながる」ことを理解したのです。
外側では快活そのものなのに、内側では深い悩みを抱え、人知れずゴミ溜めのような家に暮らしている自分の状況とリンクしたからです。
そこで洋子さんは、約3ヵ月かけてガラクタを手放していきました。
その量、2トントラック1台分。
それから間もなくのこと。
それまでお付き合いしていた人とは真逆の、同世代の爽やかな青年と出会い、ごく自然に「家に遊びに来て」という流れに。
部屋に入った彼はすぐ、無意識のうちに、なんと靴下を脱ぎました。
それまで誰も入れられなかった部屋で、彼はごく自然にくつろいで、居心地よさそうにしていたのです。
その後、2人はすぐに結婚をし、子どもにも恵まれ、今や彼女は、キャリアを捨てて地方でのんびりと子育て中です。
洋子さんが大量のモノを手放すことで入って来たのは、“素の自分”に合ったパートナーとの愉快な暮らしだったのです。