「冷たい水を飲まない」「生卵は食べない」「冷たいご飯は食べない」「餃子は主食」等々、日本人と異なる中国人の食習慣はしばしば話題に上る。

 しかし、これら習慣を、実際のサービスの現場にどのように落とし込んだらいいのか、論じている書は意外に少ない。

 誤解を恐れずに言えば、いかに「安心」「安全」、かつ「新鮮」で「食材の味が濃く」とも、中国人が「野菜」を食べて感動することはまずない。

「米」や「小麦」の風味が抜群の「炭水化物」も、ほぼ理解されない。加えて、甘味と旨味の強い「ブランド豚」や、歯ごたえがあり味が濃い「地鶏」も、彼らに強く刺さることはない。取れたての新鮮な「海の幸」ですら、おそらく日本人の感じる半分以下しか、その価値は伝わっていないと考えた方がいい。

 では、どのような食材が中国人の“琴線”に触れる食材なのだろうか。

有望な食材は「和牛」や「鮮魚」だが
プレゼンテーションの工夫が必要

 その筆頭が「和牛」である。

 ご存じの通り、日本には「松坂牛」や「米沢牛」、「飛騨牛」「近江牛」等、多くのブランド「和牛」が存在している。中でも、中国人に圧倒的に知名度があるのが「神戸牛」である。

 とはいえ、「神戸牛」といえば「和牛」の中でも絶対数が少なく、高価な牛肉であり、全国で気軽に提供できるものではない。従って、「神戸牛」を提供すれば喜ばれるという話であれば、ここで論じる意味もない。