C・ロナウドの睡眠コーチが説く「すごい睡眠法」7選【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

いま、オリンピック選手などトップアスリートの世界では、パフォーマンスアップの秘訣として睡眠法を学ぶのが常識となっていることをご存じだろうか。本原稿では、クリスティアーノ・ロナウドをはじめ、世界のトップアスリートに睡眠法を教えてきた伝説的な睡眠コーチ、ニック・リトルヘイルズが自身のメソッドの集大成としてまとめた著書『世界最高のスリープコーチが教える究極の睡眠術』から、そんな方法の一部を特別公開する。原理としてはトップアスリートに教えているものと同様だが、本書は一般向けに書き下ろされている。睡眠に悩みを抱えている人はもちろん、そうでない人の睡眠の質も大きく変わる方法だ。ぜひ読んでみてほしい。(初出:2018年3月31日。タイトルを初出時より変更しました)

「起床時刻」を変えてはいけない

 現代の生活は「柔軟さ」がキーになっている。夜ふかしをして、週末を楽しみ、旅行に出かける……生活リズムを乱すために散財しているかのようだ。

 では、ここで質問。

 仕事の後にお酒数杯と食事を楽しんだ人は、睡眠を少し多めに取るために翌朝のアラームを遅めにセットするのが正解だろうか?

 休みの日には、アラームをかけないのがベストの選択だろうか?

 答えはノーだ。回復の質を高めたいなら、「起床時刻を定めること」が、自分の裁量で行える最も強力な方法のひとつだ。

 私たちの身体は、同じ時間に起きるのが大好きだ。身体に備わっている体内時計は、日の出と日没に沿って機能している。私たちの心も、これが大好きだ。起床時刻を一定にすることで、それ以外の生活を柔軟に営むことに自信が持てるからだ。

 では、起床時刻を決めてみよう。

 多少は考える必要があるが、難しくはない。その時刻は、たんにあなたが起きるべき時刻だからだ。

 おすすめは、過去2、3ヵ月の生活を、仕事とプライベートの両方から振り返ってみて、起きるべき「最も早い時刻」を考えること。毎日実行することが可能で、特別な機会(早朝の飛行機に乗るなど)を除いては、それ以上早く起きる必要が生じない時刻

 たとえば会議がある日は7時に起きなければ間に合わない、という人は、7時半を選ばずに7時を選ぼう。ここで決めた起床時刻は週末も守ることになるので、休日に朝寝坊することを前提にして、非現実的な設定をするのはやめよう

 決めるときは、自分のクロノタイプ(朝型か夜型かのタイプ。詳細は本書を参照)も考慮に入れる。夜型の人は、必要以上に早過ぎる時刻を選ばないようにしつつも、日の出から離れた時刻にし過ぎないように意識すること。日の出から離れれば離れるほど、概日リズムから逸れてしまうからだ。

 夜型の人で、仕事のために毎日自分の本来のリズムに合わない早い時刻に起きている人は、決まった起床時刻を守ることが日々の体内時計をリセットするためにとくに重要になる。これによって、朝型の人と同様に生活リズムを整えることができるからだ。