大企業で月間残業時間を
「4時間弱」にした業務改善策

「残業が大嫌いになった」丸井グループの社長は働き方をどう変えたのか

小室 月間4時間弱……それって1日11分!?ですよね。この規模でそこまで残業が少ない会社はないのではないでしょうか。何千人も社員がいて、月間残業が4時間弱というのはなかなかできないですよ!具体的には、どのようなプロセスで業務改善を行ったのでしょうか?

青井 まずは仕事の段取り、店舗で言えばきめ細かなシフトをきちんと組むこと。商売柄、朝早くお店を開けて、夜遅くまで営業しているので、通し勤務が難しい。だから店長たちがシフト勤務を50パターンぐらい作ってくれたのです。シフトを組むのはすごく大変だと思いますが、きめ細かくマネージしてもらっています。

小室 通常の店舗では、「メンバーの個別の事情に配慮していたら店を運営できないから、わがままは聞かない」というスタンスでマネジメントをしがち。御社では、そこを細かく対応するのがマネジメントだという認識になっているわけですね?

青井 何か方針を出して徹底させるとか、守らなかった人を怒るといった手法は採っていません。「もともと残業をしたい人はいない」というのが僕の発想なんです。だから、店長、部長、役員は、残業しないで回っていくようにファシリテートしてあげればいい。

 みんな、時間があれば家族と過ごしたり、友達と会ったり、自分のやりたいことをやったりしたいはず。その思いが実現するように、上司がファシリテーターになってお手伝いするだけ。なので、そんなに大変ではないと思っているんです。

小室 他社でコンサルすると、「うちには残業をしたい人が多いんだよ」という声を聞きますが……。

青井 それは全然ないわけじゃない。当初は、やっぱり残業が長く続いていたので、残業代が給与に組み込まれてしまっていた。残業代を生活費と認識していた中堅社員などは、やっぱり「ちょっと勘弁してよ」という気持ちがあったと思います。