トランプ大統領を
導くべき安倍首相

 そういう意味では、日米首脳会談が非常に重要である。ただ、残念ながらトランプ大統領は衝動的で、他人の言うことを聞かず、自分の取った行動を自画自賛するだけだ。ワシントンの有識者の間でも、トランプ大統領の周りには北朝鮮の行動を理解する者がおらず、北朝鮮との交渉に十分備えられないのではないかとの懸念を抱く人が多い。

 そんなトランプ大統領の北朝鮮問題に関する相談役となってきたのが安倍首相だ。

 安倍首相には、過去の行動から見た北朝鮮の本質を再度確認してもらい、安易に妥協することはトランプ大統領の功績につながらないことを強調しつつ、是非、次の2点を助言してもらいたいと思う。

 まず、文大統領の北朝鮮に対する「前のめり政策」は、北朝鮮の非核化までは求めず、核凍結と引き換えに北朝鮮に対し経済支援を行い、「段階的に北朝鮮の非核化を進めていく」と言って、北朝鮮といっそうの宥和(融和ではない)を進めていこうというもので、確信的なものだ。

 これでは北朝鮮の主張と大差ない。したがって、4月27日の南北首脳会談において、文大統領は北朝鮮の主張を受け入れ、経済協力に動き出すことが懸念される。

 そこで、トランプ大統領から文大統領に、はっきりと「北朝鮮の非核化なしには経済協力はまかりならん」と伝えてもらうことが重要だ。河野太郎外務大臣が述べた「非核化の定義を日米韓で話し合うべきだ」という点は非常に重要であり、文大統領の考える、「まず核凍結」という考えは受け入れ難いということ、まして朝鮮半島の非核化などという北朝鮮の主張を受け入れることについて、日米は大反対であるということを、明確に申し入れてもらう必要がある。