壊れそうな建物の屋上に
屋を重ねるようなもの

 そもそも産業革新機構が出資したクールジャパン関連案件でも全損のものが出ているようだし、なぜ経産省所管の官民ファンドが他の府省所管の官民ファンドの株式の引き受け等を行う必要があるのか、まったく合理的な根拠は見当たらない。

 生産性向上だの国際競争力の強化だのと言いながら、その関連施策の中に「ダメダメ」ファンドの救済を入れるなど、壊れそうな建物の屋上に屋を重ねるようなものであり、本末転倒だ。

 今回の法案、なんと加計学園問題で今や渦中の人となった、元総理秘書官の柳瀬経産審議官の肝いりらしい。柳瀬経産審議官は熱心にマスコミに売り込んだようだが、聞いている話では、中身を伴わないこれらの法案についてマスコミ側の反応は冷ややかだったとか。

 一方でこれらの法案、特に競争力強化法等改正案は、改正する法律の数が多い上に一見複雑なため、元官僚の経歴を持っているようなある程度の見識を持った議員でもない限り、的確に理解するのは難しいようで、衆院での質疑を聞いている限りでは頓珍漢な質問をしている野党議員も見られた。

 そうなると訳も分からないうちにしれっと国会で可決成立ということにもなりかねない。良識と見識を兼ね備えた議員たちには心して取り掛かっていただきたいところだが、さてどうなるか。いずれにせよ、要注目である。