数字のスの字と聞けば、
スーッといなくなる!

 後輩の大森もひどかった。
 大森は理系なので、数字そのものにアレルギーはありませんが、知識や経験がないことはわからない。

 経営サポート事業の営業は、お客様が経営計画書を作成する合宿に参加して、来期の教育予算がわかったところで、「こんな研修もありますよ」と提案します。

 しかし、大森は途中の1~3日目にはまったく顔を見せずに、最終日にだけ顔を出した。

 経営計画書の作成途中でお客様と顔を合わせると、
「この数字は何か?」
 と質問されます。

 それがイヤで逃げ回っていました。

 飛山も大森も、数字のスの字と聞けば、スーッといなくなる

 武蔵野の社員には多かれ少なかれその傾向がありますが、この2人の逃げ足はとくに速かった