「今でも女性は大好きです。もちろんお金もほしい。でも、残り少ない人生、何が一番やりたいか、やるべきか。こう考えたとき、世の中に影響を与えることだと思ったんです。中国と日本で、ほぼ30年ずつ生きてきて、自分には他の人にはない視点が生まれた。自分の考えをどんどん世の中に発信していこうと思ったんです」

 李は“政治家”を目指した。

批判の声も何のその
“侵略者”の国に帰化した理由

 李は、雑誌『ニューズウィーク日本版』での連載コラムを主戦場に、歌舞伎町を語り、日本を語り、中国を語った。

 始めは、社会や風俗の動きを論じることが多かったが、次第に政治的発言が増えていく。日本の政治家の靖国参拝にモノ申すこともあれば、独裁色が強まる習近平体制を平然と批判することもある。

 そんな李を、「中国共産党のスパイ」と揶揄する日本人もいれば、“侵略者の国”に帰化した「裏切り者」と批判する中国人もいる。しかし李は、そんな批判を楽しんでいる風にさえ感じられる。李は語る。

「日本に帰化した中国人の大半は、中国に里帰りしたとき、帰化した事実を隠すもの。やっぱり、裏切り者って言われたくないから。でも、私は微博のブログなどを使って、帰化申請から受理まで、リアルタイムで中国国内に向けて発信したの。『やった!帰化が認められました!!』とかって。ネットには批判の声も上がってたけど、私の目的を理解するたくさんの中国人たちから『いいね』もいっぱいもらいました。中国人のすべてが頭の固い反日じゃないんです」