先週の総括
先週の日経平均は、週前半は堅調な動きとなったが週末に急落した。
前々週末に発表になった米国雇用統計の数字が予想以上に悪かったにもかかわらず、米国株式は上昇。日本でも機械受注が発表になったが、やはり悪い数字にも関わらず市場は材料視しなかった。
これまで売られていた自動車などに買いが入ったものの、週末に米自動車大手3社の救済が難航しているとの報道を嫌気した売りが入り急落。為替もドル円で90円を割り込んだ。結局前週末比4.0%高い8235円で引けた。
規模別には、大型株の上昇率が大きかった。マザーズ指数は前週末比2.
8%上昇した。業種別には、鉱業、海運業、その他金融業が10%以上の前週末比上昇となった。一方で医薬品、食料品、陸運がマイナスだった。
今週の予報
民生電機:主力製品の薄型テレビが急減しており
「曇」→「雨」
→ |
今週の日経平均は、上値を試す展開となりそうだ。先週の動きを見ても、経済指標の悪化に対しても株式市場は下落せず、悪材料に対する抵抗力を感じる。
ここまで10月27日終値の7162円と11月5日の終値9521円に挟まれた動きを繰り返していたが、この1ヵ月は煮詰まっていた。テクニカル的にも、10日の終値8660円で直近の抵抗ラインであった8500円を上抜け、市場の雰囲気は明るくなっている。久しぶりの反騰が期待できそうだ。
先週末は、米自動車大手3社の救済案が難航しているとの報道で急落したものの、格好の押し目を形成したと判断している。
クリスマスの季節が近づいてきた。本来ならば高額の商品を買う「楽しい」時期なのだが、今年はそうもいかないようだ。冬のボーナスが数年ぶりに減少する可能性が高く、消費者の懐具合も寂しいためだ。
これは米国でも同様。5日に発表になった米国雇用統計は、非農業部門も雇用者数が34年ぶりの大幅な落ち込みになっている。クリスマス商戦が始まった11月も厳しい結果のようだ。米国クリスマス商戦の影響を受けやすいソニー、パナソニック、シャープなど民生電気株は大きな影響を受けそうだ。