いつもの冷蔵庫の食材が簡単!贅沢レシピに大変身!もう献立に迷わない!
5/21にNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」出演で、多くの感動を呼んだ志麻さん。「プロフェッショナル仕事の流儀」は、内村航平、本田圭佑など、名だたる有名人をおさえ、同番組の今年度最高視聴率を獲得。8月5日には「NHK WORLD TV」で全世界に英語で放送されることが決まったという。そして、処女作『志麻さんのプレミアムな作りおき』は第11刷を突破した。
ふだんお家で食べたことのない「タンドリーチキン」、「農家の野菜スープ」、「ラタトゥイユ」、「豚肉のビール煮」、「お米のニース風サラダ」、「ローストビーフ」、「アッシ・パルマンティエ」、「ハヤシライス」、「メンチカツ」、「チョコレートムース」など、フランス家庭料理から、和洋中、エスニック、おやつまで秘伝のレシピが多数収録され、ふだん料理をしない人でも、手早く簡単に作れてしまうというから驚きだ。
冷蔵庫にあるふつうの食材が、なぜ、ワンランク上の「簡単!贅沢レシピ」に変身するのか? これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。
今回は、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演した志麻さんに、放送後の感想を聞いてみよう。(撮影:新居明子、構成:寺田庸二)
イチローとクレメンスを描いた
「プロフェッショナル」
大阪あべの・辻調理師専門学校、同グループ・フランス校を卒業し、ミシュランの三つ星レストランでの研修を修了。その後、日本の有名フランス料理店で15年働く。家事代行マッチングサービス「タスカジ」に登録し、1年足らずで定期契約顧客数がナンバーワンとなる。予約表に登録すると30分以内に予約で埋まり、「予約が取れない伝説の家政婦」と呼ばれるようになる。各家庭に出向き、冷蔵庫にある食材で、フランス料理、和洋中など世界各国の料理に腕をふるう。各家庭の家族構成や好みにきめこまやかに応じた料理が人気でリピーターが絶えない。フランス人の夫と生まれたばかりの子どもと3人で暮らす。
2018年5月21日(月曜)22時25分。
その日、『志麻さんのプレミアムな作りおき』担当編集の私は、普段より早く帰宅し、テレビの前でスタンバイをしていた。
「伝説の家政婦」志麻さんの処女作を担当して以来、スーパーにまったく行かなかった私が、週1回、スーパーで買い物をするようになった。志麻さんのおかげで、日々、料理や食への興味が増すばかり。その志麻さんが、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演する。これは私にとって夢のような話だった。
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」。
この番組への私の想いは、誰よりも深い。
もう10年以上前になるだろうか。
以前、マリナーズ時代のイチロー選手が、当時ヤンキースのエースだったロジャー・クレメンスのスプリット(落ちる球)をあえて狙ってヒットにした映像を見た。
それを見た瞬間、私の中で従来の考え方が大きくスイッチした。
仕事の仕方、いや生き方が変わった気がする。
小、中、高、大学の14年間、軟式、硬式、準硬式野球をやってきた私にとって、イチローの映像は相当インパクトのあるものだった。
クレメンスといえば、サイ・ヤング賞を歴代最多の7度も取ったメジャーリーグを代表する投手(イチローより11歳年上)。
そんな大エースに対したら、普通の打者なら、少しでも甘い球を狙うだろう。
しかも、メジャーリーグという未開の地で日本人がチャレンジするとき、誰もがそう思うはずだ。
しかし、イチローは違った。
相手のキラーショットを、早い段階で打ち砕いておくことで、自分の顔を見るのも嫌だ、とクレメンスに印象づける。
そして、ここぞという時に対決した時に、クレメンスの脳裏に「負債貯金」を植えつけておく。
イチローは、長期的視点で、クレメンスとの打席を楽しんでいるように見えた。
あの時以来、私はNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」の大ファンになった。
あの番組は、人物の素顔を撮る。変に脚色しない。
そんな真摯な姿勢がひしひしと伝わってくる。だからあの番組は好きなのだ。
そして、ついに「伝説の家政婦」志麻さんが出演する。
私にとって今年一番の出来事。いや20年の編集史に残る出来事だった。