日米首脳会談では、安倍首相のトランプ大統領との良好な人間関係や、2人のウマが合うことがクローズアップされます。思い起こせば、両首脳の蜜月は安倍総理がトランプ氏が統領選挙で当選が確定した後、急きょ依頼して実現した面会から始まっています。安倍首相も日本政府関係者も、トランプ氏とは「まさか当選しないだろうと」という当初予想もあって事前にコミュニケーションをとっていませんでしたが、最初の面会で一気に距離を縮めました。この初対面なのに短期間で距離を縮められた裏には、ハリウッド流コミュニケーションテクニックが隠されています。今回は『1秒で気のきいた一言が出るハリウッド流すごい会話術』の中から、安倍首相も駆使した初対面の相手との距離を一気に縮めるテクニックを紹介します。

大統領と急速に距離を縮めた
安倍首相の絶妙なトーク術とは?

 6月7日から日米首脳会談を行う安倍総理とトランプ大統領は、非常にウマが合うといわれています。実際、2人は普段から頻繁に電話会談を行い、直接会えばゴルフなどをしながら一日中一緒にいます。いくら同盟国の首脳同士と言っても、鳩山元首相とオバマ元大統領の関係などを見ればわかりますが、両国首脳の間に“信頼感”や、ある種の“友情”のようなものがなければ、ここまで一緒には過ごさないはずです。

 この良好な関係を築けた原動力には、安倍総理が駆使したハリウッド流の「短期間で強い人間関係を構築するコミュニケーション術」があります。それはどんなテクニックなのか、解説します。

 誰にも経験があると思いますが、人は同じ出身地、同じ職業、同じ趣味といった人に出会うと、わりとすぐに仲良くなって打ち解ける傾向があります。私も同じテレビや出版業界で働いている人と出会うと、打ち解けるまでの時間が早いように感じます。例えば、私の場合、誰かが「締め切りに追われていまして……」というような発言をした時に、「大変ですよね~!」と、相手にすごく共感します。その結果、相手に心を開き、知人以上の関係の友達であるような感覚=「友達感」を覚えます。

 もちろん、全く共通点のない人でも、「話をして楽しい人」という人は結構います。しかし、多くの場合、「話すと楽しい人」や「尊敬する人」とはなっても、電光石火の速さで「友達感」が生まれるわけではありません。

 では、人は同郷など、自分と同じグループに所属していると感じる相手にだけ、スピード感たっぷりに友達感が生まれると言い切っていいのでしょうか。それは言えません。実際、誰にだって同じ職場に苦手な人、つまり、同じ職業の人に苦手な人がいます。同じ職業だからといって、大嫌いな上司との間に友達感は生まれません。

イラスト:JERRY