フランスに到着した後、深く考えずに、再び同じ多国間3日間パケットサービスを選んだ。2回目以降の場合は68元の規定料金に戻ったが、後にこの選択が失敗だったことに気づいた。

 同じ国内にいる場合には、1日使い放題が14元(約238円)、3日使い放題が34元(約578円)というのがあったからだ。中国においては、お昼の弁当代ぐらいで、1日、通信の自由が得られるという計算だ。

 パリのシャルル・ド・ゴール(CDG)空港で、北京行きのエールフランス航空に乗ったとき、ヨーロッパでは日本のスマホをまったく使わず、中国のものばかりを使っていたことに気づいた。それほど便利に使えたからだ。

 2016年、海外旅行に出掛けた中国人は、延べ1億2200万人に上っている。しかも団体ツアーではなく「自由行」、つまり個人旅行が増えているのだ。この気が遠くなるような規模の中国人の海外旅行を支えているのが、まさにこの信頼できる通信インフラだった。しかし、facebookなどにはアクセスできず、制限つきの「自由行」だったことも再認識させられた。

(作家・ジャーナリスト 莫 邦富)