大阪サミット会場となるインテックス大阪。インバウンドの腰折れが懸念。Photo:kyodonews/gettyimages

 その結果、宿泊施設の客室稼働率では、大阪府は83.1%と全国トップとなり、とりわけリゾートホテルやシティーホテルはほぼ満室の状況にある。

 大手企業による東京への本社移転が進むなど、大阪の地盤沈下が語られるようになって久しい。だが、こと観光産業では、東京を猛追する勢いだ。

 大阪人気の訳は、アジア諸国を結ぶ格安航空会社(LCC)の路線が充実していること、ショッピング目的の渡航が増えていることなどにある。サミット開催を契機に、“観光産業の東京超え”が見えてきたというのに、地震はその好調ぶりに冷や水を浴びせることになりそうだ。

揺らぐ新幹線の安全神話

 呪われた新幹線とも言うべきか──。外国人観光客を日本各地へ周遊させる役割を担う大動脈には、未曽有の試練が訪れている。

 昨年12月には、JR西日本が運行する「のぞみ」で台車亀裂トラブルが発覚。台車に破断寸前の亀裂が入ったまま走行し、「重大インシデント」に認定された。6月9日には、JR東海の運行区域内で3人が殺傷される凄惨な事件が発生した。その衝撃がまだ残る同月14日、またもやJR西日本が失態を犯した。人をはねて車両先頭のボンネットが破損したままで、新幹線が走り続けたのだ。

アクシデント続きの日本の大動脈「新幹線」。未曽有の試練が訪れている。Photo:kyodonews

 そして4日後の地震発生。東海道新幹線・山陽新幹線共にストップし、乗客は缶詰めになった。

 天変地異にあらがうことはできないが、緊急事態発生後の対応には課題が残った。自動放送に切り替わった後の車内アナウンスでは、前述したホテル同様に「中国語と韓国語のバージョンがなく、乗務員対応には力量の差が出てしまった」(JR社員)という。

 人災と天災。密室で起きるアクシデントの連続に、新幹線の安全神話が揺らいでいる。