【コツ2】「定年後は田舎暮らし」と決めつけるな

 雑誌でもよく特集されていますが、「定年後は田舎暮らしをしたい」と考える人がいます。たしかに、大自然の中でのんびりと生活したら、長生きできそうですし、無農薬の野菜を栽培できれば、豊かな食卓になるかもしれません。

 しかし、これは田舎暮らしのいい面だけ。田舎では都会以上に高齢化が進んでいて、「60歳前半など若手」ということも珍しくありません。そのため、「消防団へ入ってください」と促されたり、祭りの手伝いや近所の掃除を強いられたりするケースもあります。

 憧れの田舎暮らしを成功させるには、その土地のことをしっかり勉強し、地域になじめるかどうか検討することが大切です。そうしないと、田舎にも居場所がなくなり、しかし都会の家は売ってしまって戻れないという「定年難民」の道が待ち受けています。

【コツ3】定年からの経済プランは大ざっぱに

 定年までに3千万貯めろ、いや、3千万じゃ足りない、1千万あれば大丈夫……。あふれかえる情報に、「なんとかしなければ」とあせったり、「下流老人になってしまう」と落胆したりしていないでしょうか。

 実は、定年前からあまり先の細かい経済プランを立てても意味はありません。「40年生きたとして……」とか、「病気になったら入院費が……」などと計算しても無駄。まず大まかな経済プランを立て、定年を迎えたら、1年ごとに見直す程度でいいでしょう。

 世界的に見れば、今の日本の経済状況も福祉も、相当、恵まれた水準にあることも、頭に置いたほうがいいでしょう。いたずらな「不安グセ」を解消するだけで、老後の日々は明るくなります。

【コツ4】「見栄や義理と縁を切る」という姿勢も必要に

 ただし、定年後の、お金の使い方の見直しは必須です。とくに交際費はチェックすべきで、見栄や義理の出費は、お金に余裕がある現役時代だけでいいと思います。

 働いていた時の関係者から慶事の招待があるかもしれませんが、無理をして出席したり出費したりするよりも、自分の生活を優先すべきでしょう。知人が亡くなった場合も、これからの自分の生活と、どちらを大切にしなければならないか考えてみてください。

「不義理になる」と思うかもしれませんが、生活が圧迫されるような付き合いは見栄であり、結婚式や葬式に参加しなくても、お祝いや感謝の気持ちを伝える方法はほかにもあるのではないでしょうか。

AERA dot.より転載