世間の冷やかしを、笑いに変えた長友佑都選手の名言
今回の日本代表選手は、過去最高の平均年齢から「おっさんジャパン」「オールドジャパン」などと揶揄されていました。
しかし、W杯経験者の選手たちは、全ゲームで大活躍。テレビ画面には金髪がいつも映っていました。つまり、それだけ長友選手が走っていたということです。
コロンビア戦後のインタビューでそのことを聞かれた長友選手は、こう語りました。
◯「若い選手に示したい。経験あるおっさんの選手たちが見せなければいけない、ミスはあってもいいから戦うことだけは絶対に見せたい」
あえて「おっさん」というワードを使って笑いを起こしつつ、経験豊富な先輩選手としてのプライドと余裕を見せています。
若手にそのまま話しても、なかなか伝わらないそんな時代です。でも、笑いを持ちながら伝えれば、かえってスッと入ってくるし、その年長者に親しみがわくものです。
このコトバは人を惹きつけ続けるリーダー、孫正義さんに通じるものを感じます。孫さんのことをTwitterでこう言った若者がいました。
「髪の毛の後退度がハゲしい」
それに対して、孫さんの返しが見事でした。
「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである」
肩肘張っているときにこそ、力をぬいた一言の笑いがぐっと人をひきつけるのです。そんな先輩には、みんなついていきたくなりますよね。
さらに、長友選手は、こんな愛情ある名言を残しました。 本田選手がゴールを決めたときの気持ちを聞かれて、答えたのです。
◯「彼は“W杯に愛された男”じゃないですか」
この一言は、どんな褒め言葉よりも本田選手を称える最高表現なのではないでしょうか。それを伝え聞いたら、確実に長友選手と本田選手の気持ちはぐっと近くなるでしょう。
このW杯が最後となる年配選手もいるでしょう。彼らが残したのは、成績だけでなく、後輩たちがこれから受け継ぎ、育てていく日本代表の雰囲気もあると思います。
サポーターを沸かせた吉田麻也選手の名言
現地ロシアには、サムライブルーを盛り上げようと多くの日本人サポーターが駆けつけました。
そんな日本人サポーターが試合後にゴミ拾いをしている姿が、世界で話題になりました。
その行為について、会見で吉田選手がコメントしました。
◯「日本には『来た時よりも美しく』という美学があるので、日本サポーターの皆さんにもそれが染みついていると思う」
サポーターの行為を、「ファンの皆さんの行いに対しては、僕たちも非常に感銘を受けています。僕らはもちろん日本代表で日本を背負って戦ってますけど、スタジアムにいる皆さんの行いっていうのは、ロシア、そして世界中で見られている」と称賛しました。
「ぼくたちもサポーターも同じ日本代表なんだ」という吉田選手のメッセージに、サポーターの意識は一層高まったのではないでしょうか。