「大迫半端ないって!」「西ちゃんごめんね」一夜にして生まれた流行語がありました。確かに、日本代表として、今までの歴史の中でもっとも記憶に残るW杯だったと言えます。そして、選手たちのコトバもパフォーマンスを加速させるかのように、日本中の心を震わせました。 シリーズ累計127万部突破のベストセラー『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一さんが、名言連発のW杯日本代表のコトバを解説します。(構成/槌田あゆみ)

W杯セネガル戦で同点ゴールを決めた本田圭佑選手 写真:AFP=時事

見事に放ったのは、シュートだけでなくコトバも。

 もしかしたら、ひとつのことを突き詰めた人のコトバは、領域をこえて共通点があるのかもしれません。ロシアW杯決勝トーナメントに出場した日本代表。選手そして監督が放ったコトバたちは、サッカーファンだけでなく日本中の心をわしづかみにしました。

 サッカーだけではない、まったく他のジャンルのエキスパートにも通じるそんなコトバたちが今大会で生まれています。

本田圭佑選手のコトバは、もはや選手ではなく天才技術者

 本田圭佑選手は、この大会でもっとも名言を残した日本人のひとりです。聞いた人がじーんとくるコトバ、心がざわつくコトバ。さまざまなコトバを生んできました。

 本田選手はそのパフォーマンスから「天才」と言われますが、でも誰よりも練習をすると言われています。実際、コロンビア戦で大迫勇也選手がヘッドを決めたコーナーキックも、本田選手と「何度も練習した」と言っています。そのひたむきな姿勢は、研究に没頭する技術者のよう。

 本田選手はW杯前に言いました。

○「優勝できる可能性を数値にすれば1%かもしれないが、可能性はあると思います」

 それを聞いて、多くの人が「ムリムリムリ!」とつっこんだでしょう。

 実はこのコトバ、世界的技術者たちのコトバと共通点があるんです。

「ほとんどすべての人間は、不可能だというところまで行きつき、そこでやる気をなくしてしまう。勝負はそこからだというのに」――トーマス・エジソン
「成功者は、例え不運な事態に見舞われても、この試練を乗りこえたら、必ず成功すると考えている。そして、最後まで諦めなかった人間が成功しているのである」――本田宗一郎

 誰の目にも、ムリ!と思われるものであったとしても、そこに1%の可能性を見つけて没頭する姿勢は、もはや、選手というよりも天才技術者と言ってもいいのかもしれません。