朝日新聞に提案したい
甲子園の抜本的見直し

 ただ、企業の報道対策アドバイザーとして言わせていただくと、焼け石に水的な対症療法だと言わざるをえない。今年の猛暑はそれで何とか乗り切れるかもしれないが、「教育現場の危険」「子どもへの強制」「軍国主義」などというワードに脊髄反射で反対の声を上げる「朝日新聞」の言論と、いずれ決定的な破綻が生じるのは目に見えているからだ。

 そこで提案だが、ここで思い切って「夏の甲子園」というものを根幹から見直すというキャンペーンを仕掛けてみてはどうだろう。

 先日も、オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が行った調査で、「日本の有力紙のなかで信頼度が最下位」という衝撃の結果が出たように、今、朝日新聞は逆風にさらされている。

「それは安倍信者が」と言うかもしれないが、ここまで人心が離れているのは、野党のみなさんと一緒で、他人の批判はこれでもかと饒舌なのに、自分に対する批判には途端に歯切れが悪くなったり、名誉毀損をちらつかせたりという「ダブルスタンダードの罠」にハマっていることも大きい。

 そこで「夏の甲子園」の商業主義、感動の押し売りなど負の部分を調査報道で浮かび上がらせれば、「自社のキラーコンテンツをここまで厳しく批判するなんて、朝日のジャーナリズムはポジショントークじゃなかったのね」と見直されるのは間違いない。

 では、どんな調査報道をすべきか。筆者はジャーナリストではないのでよく分からないが、やはり甲子園好きのおじさんを集めてシンポジウムを開くなどのお茶を濁すようなやり方ではなく、「当事者」たちへの徹底取材をすべきだろう。そう、高校生たちである。

 秀逸な記事が30年前の日本経済新聞(1989年8月12日)にある。《「高校野球」美化するのは大人だけ》として、「どうして野球だけあんなによい待遇を受けるのか」「高校野球を『すがすがしい』とか『清い』といった言葉で形容するのは、信じられない」など、高校生たちの肉声が掲載されているのだ。