4月に入って寒い日が続いていたけど、やっと春らしく暖かくなって来た。

 日本のような美しさはないが、桜も巴里の中ではやっと満開、巴里郊外では咲き始めたというところだ。

レンズの向こうの仏大統領選挙<br />誰に入れる?庶民の気分はすっかり消去法<br />――フォトグラファー 七種諭エコロジー派からの候補者エヴァ・ジョリ(左)/極右翼からの候補者マリー・ルペンの顔だったのだが見事に!(右)
Photo by Satoshi Saikusa

 いよいよ、巴里の中にフランス大統領選のポスターが貼られ始めたてきた。立候補者は現職のニコラ・サルコジ以下10名いる。

 4月22日に誰も票の過半数を取れない場合は、5月6日に2名による決定戦……。

 僕の周りの人達は、最初からこの決定戦を頭に入れているらしい。中には、わざと第1回投票は、極右翼のマリー・ルペンに投票し、どんなに我々が不満であるかを候補者達に見せてやりたいと言う人たちもいる。

 しかし、2002年シラクとマリー・ルペンの父親であるジョンマリー・ルペンの最終投票になった時には、さすがにフランス人を含め世界中の人たちが愕然としたと思う。

 もしかすると今回もその様な事になる可能性はある。

 今朝、うちの近所では既に候補者のポスターにいたずら書きがされている、マリー・ルペンのポスターは顔の部分が乱暴に剥がされていた。巴里11区でもバスティーユ広場に近い、新オペラ座の裏辺りは、僕ら東洋人を始めアフリカ系等の有色人種が多く住んでいる。やはり、と云う感じ。