免許の自主返納を促すのが
一番効果的な対策法

 昨年3月、道路交通法が改正され、75歳以上の免許更新時や、一定の違反行為をした際の認知機能検査で、「認知症の恐れ」と判定された場合、医師の診断が義務化となった。さらに認知症だと診断されれば、免許取り消しの対象にもなる。

 警察庁の調べによれば、この改正道路交通法が施行された1年間で、認知機能検査を受けた210万5477人のうち、5万7099人が「認知症の恐れ」があると判定されたという。

 とはいえ、認知症という病気は、現状の医療では正確な診断をすることが難しい。認知機能検査で異常なしと診断結果が出たとしても、その翌日には事故を起こしてしまうケースも実際にあると、石田氏は指摘する。

 そこで警察が対応策として進めているのが免許の自主返納だ。警察は2002年から、高齢者の免許返納を促すために、運転経歴証明書というものを交付している。これは金融機関などで身分証明書として使える上、タクシーや電車、バスなどの交通機関の利用料が割引になる。