フィギュアスケートの浅田真央さんやテニスの錦織圭選手の広告で知られる寝具メーカー、エアウィーヴの業績が好調だ。
同社は2007年、独自開発した繊維素材「エアファイバー」を使ったマットレスパッド「エアウィーヴ」の販売を開始。テンピュールに代表される低反発マットレスと違い、高反発マットレスは復元性が高く、睡眠中の寝返りを妨げず、無駄な筋力を消耗しないですむため、深く眠れるという。にもかかわらず、当初は知名度の低さもあり、年間売上高は1億円以下にすぎなかった。
ところが、11年、かねてエアウィーヴのユーザーだった浅田真央さんとブランドアンバサダー契約を締結。それを契機に知名度が高まり、多くのトップアスリートからも支持を得た。
「身体の微妙な変化がわかる、感覚が研ぎ澄まされたアスリートに使ってもらい、選手たちがずっと使い続けたいと思える商品として信頼を得る」(高岡本州・エアウィーヴ会長兼社長)とのブランド戦略が奏功し、業績が急成長。12年度の売上高は前年比で約5倍の54億円、さらに14年度には100億円の大台を超えた。
今では全国のホテル・旅館の約2万床が導入。さらにJAL国際線ファーストクラスなど、BtoBもすでに売り上げの約3割に上っており、17年度は135億円。さらに今年度は150億円に達する見通しだ。