(1)2015年当時に比べGDP成長率は安定推移

 2018年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.7%と、前期の同+6.8%から伸びが0.1%ポイント鈍化しました。成長率は3期ぶりの減速となりましたが、これは市場予想通りで、2018年の中国政府の成長率目標の「+6.5%前後」を上回っています。需要項目の内訳をみると、消費や投資といった内需が景気を支えています。

また、四半期ベースでは、3年にわたり同+6.7~6.9%の成長が続いており、中国経済が極めて安定して推移していることがわかります。一方、2015年4-6月期の実質GDP成長率は同+7.0%でしたが、成長率が落ちていく過程にありました。

(2)2015年当時に比べ中国の景況感は堅調

 企業の景況感を示す、6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5 と、景況判断の節目となる50を2016年8月以降上回っており、景況感は堅調といえます。一方、2015年当時の製造業PMIは50を小幅に上回ったり、下回ったりと50絡みで推移しており、景況感は停滞していました。

(3)生産者物価はプラス、2015年当時はデフレ

 6月の生産者物価上昇率は前年同月比+4.7%と、2016年9月からプラス圏で推移しており、デフレからは完全に脱却しています。一方、2015年8月の生産者物価上昇率は▲5.9%と、当時はデフレ環境にありました。

 以上の通り、中国経済のファンダメンタルズについて「チャイナショック」当時と比較すると、現在の中国経済は安定しており、景気下振れおよびデフレ深刻化への懸念が強かった2015年8月当時とは大きく異なる点を指摘することができます。