猛暑で揚げ物が売れる理由は?
鶏の夏バテで卵の卸値は4割アップも

 食品では、茶飲料、スポーツドリンクやアイス、ゼリー、麺類などが増えた。また、アイスコーヒーやかき氷なども人気になるので、喫茶店利用代も増えた。ビアガーデンも盛況。ただし、景気が拡大局面入りしたとはいえ、賃金が伸び悩んでいた時期だったため、家庭でのビール購入はあまり増えず、発泡酒やビール風アルコール飲料が伸びた。

 こうした冷たい食べ物・飲み物が売れるのは想定内の動きだが、意外にも「熱い食べ物」も売れた。揚げ物など火を使う調理が嫌われるため、コンビニの揚げ物総菜の購入や外食費も多くなったほか、冷房をかけ続けて部屋がむしろ寒い、ということで、温かいコンビニのおでんが売り上げを伸ばして注目された。また、外出自体を控えたい、という需要を捉え、宅配ピザを含む出前需要が増えたほか、ネットスーパーの利用も大きく伸びた。

 レジャーでは、夏の定番のプール、海水浴場などが活況を呈したが、豪雨など、屋外のレジャーには向かない悪天候の日も多かったため、トータルの入場者数などは前年を下回るところも少なくなかった。

 これに対し、水族館、映画館、屋内遊園地などは、「涼みがてら」の需要もあり、客足が伸びた。東日本大震災以降、注目が高まった節電運動の一環として、美術館や商業施設を指定し、割引サービスなども打ち出して「クールシェア」を促す取り組みが広がったことも、こうした屋内施設の利用拡大につながったようだ。

 一方、マイナス面はどうか。気温が高くなると消費が減る傾向があるガス代、寝具類、パンなどは、実際に2013年夏にも減った。

 また、生鮮品では、生産が暑さで打撃を受け、価格が上昇するものが続出。レタス、ホウレンソウ、ネギなどの葉物野菜を中心に出荷が減ったためで、こうした野菜では価格上昇を受けて、数量ベースでは売り上げが減った。また、乳牛や鶏も「夏バテ」してしまい、牛乳の生産量が減ったほか、卵も大きさが小さくなるなどの影響が出た。牛乳では価格引き上げの動きは限定的であったものの、卵は値上がりが顕著だった。卵は、夏場には通常、需要の減少を受けて値下がりするものだが、2013年は卸値で4割上昇する例もあったほどだ。