例えば、お母さんが亡くなって遺された3人の息子のうち、1人が相続放棄をするということで話がまとまりかけていたケースです。ところが、相続放棄をした弟が、「兄貴はまったく感謝の気持ちがない。相続放棄をしたのだから、もっと感謝してくれてもいいじゃないか」と怒ってしまい、モメてしまったのです。

モメないためにやったことで親子の縁が切れる!

 後々モメるのが嫌だからと両親に相続対策を促すのは、多くの人がやりがちな「やってはいけない行為」です。

「お母さん、元気なうちに遺言状を書いておいてよ。困るのは俺たちだからね」

 親に対して、こういうことをいった人がいました。もちろん、悪気があったわけではありません。知り合いの家族が相談でもめたのを見て、そうならないように自分の家族でも対策をとっておこうと考えていったわけです。

 しかし、これは親に対していってはいけない典型的なNGワードです。親とすれば、「私が死ぬのを待っているの?」と受け取ってしまうからです。へそを曲げたお母さんは、結局、遺言状を書いてくれず、親子の関係がぎくしゃくしてしまったといいます。

相続関係の本を渡すのもタブー

 では、直接、「ああしろ、こうしろ」といわなければいいのかというと、そんなことはありません。

「お母さん、相続税って大変なんだって。ちょっとこの本でも読んでおいてよ」

 こういって実家に本を置いて帰るのは、最悪なやり方だといわれています。自分が直接いうのは嫌だから、本のせいにしてしまうわけです。